ドキドキの二人三脚 ページ9
次の授業は体育。
みんなは教室で着替えるけど、私はもちろんここでは着替えない。
晶哉「凛サボらんといてな？お前おらな俺練習できへんから」
「わかってるよっ！」
仕方なくジャージを持って教室を出る。
男子トイレの個室でジャージに着替えてグランドに向かった。
授業が始まって、それぞれ練習を始める。
これでバレたらどうしよう…。
不安でそわそわしていると、リボンを持った晶哉が近づいてきた。
晶哉「行こ！」
晶哉に腕を掴まれて引っ張られる。
二人三脚は私たちの他に2ペアいて、それぞれ練習をする。
肩を組んで走ってるところを見て冷や汗が出る。
あんなに密着するんだ…。
まぁ、そうだよね。
晶哉「足だして！」
「はいっ！」
慌てて片足を出すと、晶哉は自分の足とくっつけてリボンで縛る。
どうしよう。ドキドキしてきた。
晶哉「よし！いくで！」
肩に手を回そうとする晶哉を思わず避けてしまう。
「あの、さ！肩組まないでやってみない！？」
晶哉「なんでやねん」
「いや、その…そっちの方が速く走れる気がしない！？」
焦りながら言うと、晶哉は溜息を吐いた。
晶哉「そんなに俺とペア組むん嫌なん？」
「そ、そうじゃないけど…」
晶哉「身長差あるんやからますます肩組んだ方がいいって」
「チビって言うな！」
晶哉「言うてへんわ！！」
先生「そこー！練習しろー！」
言い合っていると、先生に注意されてしまった。
晶哉「ほら！やるで！」
晶哉はそう言って肩を引き寄せてきた。
うぅ…密着度が高すぎる！
それから何とか頑張って耐えて、やっと体育の授業が終わった。
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作者名：もなか | 作成日時：2024年2月22日 23時
