タイミング ページ38
正門「…え」
「…！」
なんでこのタイミング！？
ドアに手をかけたまま唖然としてる正門と目が合ってしまい、慌てて誠也から離れる。
だけど誠也はやってきた正門を一切見ないでフッと笑った。
誠也「しゃーないなー？
また後でな」
そう言って図書室を去った。
いや、また後でじゃねぇよ！！
正門「……」
未だに固まってる正門。
「…えっと、これは、その…」
どうしよう！
どう誤魔化せばいいの！？
焦っていると、正門はゆっくりと私に近づいてきた。
正門「凛ってさ…」
「な、何？」
正門「やっぱり、女なん…？」
き、来た…
「な訳ねぇじゃん！」
なるべく冷静を装って否定した。
正門「やんな？ここ男子校やしな…」
顎に手を添えて考える正門。
正門「じゃあ…男が好きなん？」
そう来たか…
「そういうわけじゃなくて…」
正門「誠也くんとその…付き合ってるん？」
「ま、まさか！」
私は首を横に振った。
誠也と付き合ってるのは凛じゃなくて、Aだし。
正門「じゃあ片想いか」
「いや、そうじゃないけど…」
正門「え？違うん？
じゃぁさっきのは一体…」
あぁもう！
どう説明すればいいんだよ！
誠也の奴め。
「あ！てかそろそろ昼休み終わるよ！戻ろ！」
正門「…おう」
私は時計を指差しながらそう言って逃げるように図書室を出た。
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作者名：もなか | 作成日時：2024年2月22日 23時
