絶対にバレるな！ (ページ37)

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言いなりページ37

図書室に1人取り残される。

    本当のこと、言えなかった…。

   やっぱり晶哉には話しておけばよかったかもと少し後悔する。

    もう2人では遊べないと言った時の晶哉の悲しそうな表情が頭から離れない。   
なぜか心がチクリと痛んだ。   

やっぱり晶哉に本当のこと言わなきゃ……。     

出て行った晶哉を追いかけようと急いで図書室を出ようとした瞬間   。

誠也「うぉっ！」

  「！！」   

丁度図書室に入ろうとしてた誠也とぶつかった。    

「ごめんっ」   

そう言って誠也を避けようとすると、誠也は身体で出口を塞いだ。    

誠也「待てや」   

誠也はそのまま私を押して図書室に入る。

    誠也「晶哉がここ出て行くん見たけど  2人きりで何話してたん？」

   誠也の鋭い視線が刺さる。

    「誠也が朝あんなこと言うから、そのことで質問攻めされたの」   

私は正直に説明した。

    誠也「…で？」   

「誠也と付き合ってる、ってことしか言ってないよ」   

誠也「そーなん」   

言ってないというより、言えなかったんだけどね。

    「あの、さ… あんまり周りに言いふらすの、やめよう？  バレそうで怖い…」

   誠也「…なら、」

   誠也が近づいてくる。    

誠也「キスしてくれたら許すわ」   

は…   

「い、今？ここで？」   

誠也「当たり前やろ」    

何を言ってるんだろうこの人は。

   誰が入ってくるかわからないのに。  

バレそうで怖いって言ったばかりなのに。

   意地悪にも程がありすぎる…

    躊躇していると、力強く手を引っ張られて距離がグッと縮まる。   

誠也「ほら、早くして？」   

「っ…」   

ここは誠也の言いなりになるしかない。

私は目をギュッと瞑って、ゆっくりと顔を近づける。    

その時

ドアが開く音がした。