絶対にバレるな！ (ページ28)

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独占欲ページ28

健「あ！もしかしてその子、凛似の！？」

  誠也「そうそう」   

健「確かにめっちゃ似てんな？！」  

正門「ほんまに似とんな…」  

リチャ「やんな」

  晶哉「……。」

   晶哉と誠也以外の3人がすごいジロジロ見てくるから、思わず下を向く。

    誠也「お前ら俺がフラれたタイミングで来んなや！！笑」   

誠也の台詞に3人が声を上げて驚く。

    「晶哉」   

私はそんな3人をスルーして晶哉の元へ行く。

   「ごめんね、勝手にどっか行っちゃって…」   

晶哉「……ホンマに心配したわ。あと買い過ぎやし笑。」   

「晶哉と分けようと思ったの！」    

私と晶哉のやりとりを見て更に驚く4人。   

晶哉いつの間に！？とか、付き合っとるん！？とか。   

うるさすぎ…笑    

だけどそんな中、誠也だけは険しい顔で俯いていた。

   なんか、大丈夫かな…    

心配になって誠也の所へ行こうとすると、晶哉に手首を掴まれた。   

晶哉「行こ？」

   「え？」

   晶哉は私の右手に持っていたクレープとビニール袋を持つ。

   そしてみんなにまた明日な！と言うと私の手を引いてその場を去った。

その時に見えたのは少し戸惑う3人と、晶哉のことをキツく睨み付ける誠也の姿だった。      

会場を出て近くの公園に着くと、晶哉の手が離れる。

    「…なんか、2人で逃げたみたいになっちゃった気がするけど大丈夫かな？」

   晶哉「あのままあそこにおったら凛って事バレちゃうかもしれんやろ？」   

「ま、まあ…  でも、誠也がなんか、怒ってたような」

   晶哉「…気にせんでええやろ」

   晶哉はそう言って持っていた私のクレープを一口かじった。

  晶哉「うんんんんまっ」

  「あ！私のクレープ！」   

取り返そうとすると、その手をヒョイと上に上げられる。   

返して！とジャンプして取ろうとすると、晶哉は面白そうに笑いながら私の手をかわす。 

晶哉「ははっ！全然届いてないで？笑」   

するとその時、大きな音と共に空に花火が打ち上がった。   

晶哉「あ！花火や！」   

晶哉が花火に気を取られた隙にクレープを取り返して、一口食べた。     

それからベンチに一緒に座って、次々と打ち上げられる花火を2人で見上げた。