ミルクティー ページ17
それから1ヶ月が過ぎた。
体育祭の日以来、晶哉とは話してない。
というか、私が避けてしまってる。
何度か話しかけられそうな場面はあったけど、気付いてない振りをして避けてきた。
だって、どういう顔すればいいかわかんないし、晶哉を見るだけで何故か胸がドキドキしてしまうから。
だけど何より怖いのは、晶哉がいつバラすかわかんないということ。
今の所誰にも言ってないみたいだけど…。
昼休み。
ボーッとパンを食べていると、健達の会話が耳に流れてくる。
健「なぁ誠也くん、あれから凛似の女の子とは会えたん？」
誠也「それが会えてないんよー！」
でしょうね。
だってあれから女の姿で出歩いてないもん。
黙ってパンをかじっていると、机の上にペットボトルのミルクティーが置かれた。
その主を見ると、なんと私が避けてた人だった。
「え、これ」
晶哉「間違って買っちゃったから飲んで」
晶哉はそう言って、お礼を言う隙もなく教室を出て行った。
ミルクティーは昔から好きで学校でもよく飲んでいた。
ほんとに間違って買ったのだろうか…
ミルクティーを手に取ってそれを見つめる。
正門「凛って晶哉のこと好きなん？」
「…は！？」
後ろからの正門の声に勢いよく振り返る。
正門「体育祭で晶哉に抱きとめられた時めっちゃ動揺してなかった？
顔も真っ赤やったし」
な…
天然なくせになんでそういうとこだけ…！
誠也「あ！俺もそれ思った！」
お前もか！！
「何言ってんだよ！男が男を好きになるわけねぇじゃん！」
誠也「確かにそうやな笑」
正門「…女だったりして」
小さな声でボソッと呟く正門に思わず目を見開く。
こいつ…何か察してる？
まさか、ね…
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作者名：もなか | 作成日時：2024年2月22日 23時
