バレた？！ ページ12
晶哉はそのまま保健室に入り、私をベッドの上に座らせた。
保健室の先生はいなかった。
晶哉は黙って私の前にしゃがむと、怪我をした左の足首に触れた。
「痛っ…」
晶哉「あ、ごめん…ちょっと待っとって」
そう言って立ち上がり、離れた。
そして氷の入った袋を持ってきて、再び私の前にしゃがんでそれを左足首に当てた。
「ありがとう…なんか、ごめんね。
俺のせいでこんなことに」
晶哉「……俺って言うなや」
「え？」
晶哉は氷袋を置くと、真剣な眼差しで私を見る。
そして次の瞬間、とんでもないことを口にした。
晶哉「……なんで男子校に女がおるん？」
「え…何？女がいたの？」
晶哉「とぼけんなや」
嘘…なんでバレてんの…？
「見間違えじゃない？」
晶哉「……なら」
突然、視界が一転した。
「…え」
晶哉「胸触ってもいいん？」
「は…？」
晶哉「男なら問題ないやんな？」
ピンチ。
晶哉に押し倒され、とんでもないことを言われてる。
普段はニコニコしてて優しい晶哉が、真剣な表情で言うものだから、事の深刻さを更に実感する。
何故こんな状況になってるのか。
でも、サラシを巻いてるからワンチャンいけるかも。
ここで断ったら女って認めたようなもんだ。
私は意を決して口を開いた。
「いいよ」
晶哉は一瞬驚いたように目を見開く。
晶哉「ほんまに触るからな？」
晶哉の指先は胸にそっと触れた。
ほら、胸ないでしょ…？
ドキドキしていると次の瞬間、晶哉の手は下に降りてTシャツの中にゆっくり侵入してきた。
それはまずい！！！
「す、ストップ！！」
晶哉「……なんで」
「もう、いいだろ…？
足が痛くて…」
晶哉「……。」
晶哉は黙って私の上から退いた。
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作者名：もなか | 作成日時：2024年2月22日 23時
