体育祭本番 ページ11
それから数日後。
いよいよ体育祭当日。
重ねてきた練習では何とか女だってことバレずに済んだ。
あと1回頑張れば終わる。
サラシもいつも以上にしっかりと巻いた。
気を引き締めるように私は自分に喝を入れた。
次々と種目が終わって、いよいよ二人三脚。
私と晶哉ペアはアンカー。
晶哉「頑張ろな!」
「おう!」
スタートの合図と同時に、最初のペアが走り出す。
順番はあっという間に来て、私と晶哉は肩を組んで走り出した。
声援を聞きながら息を合わせて走る。
このまま突っ走れば1位だ!!
ゴールが近づいてきた、その時。
「あっ…!!」
縛ってない方の足首がグニャリと曲がる。
激痛と共に倒れそうになる身体。
咄嗟に横から手が伸びてきた。
二人三脚の結果は3位。
私のせいで越されてしまった。
歩けなくなってしまった私を、お姫様抱っこをして運ぶ晶哉。
その表情は何故かとても複雑だった。
私のせいで1位取れなかったからかな…。
「ごめん…」
晶哉「…いいって」
目が合うと、気まずそうに逸らされた。
424人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もなか | 作成日時:2024年2月22日 23時