またな ページ30
私も晶哉が好きだよ
晶哉の彼女になりたい
そう素直に言えたら
初めて私がもしアイドルを目指してなければ…
なんて考えてしまう
晶哉はデビューするべき人だと思うし
こんな私に構わずにひたすら前を向いて
Jr.の活動に打ち込んでほしい
そのためなら私は悪者にだってなるよ
「ごめん晶哉…私にとって晶哉は弟みたいな存在だったし、
１回も恋愛感情を持って接したことないから彼女になれない」
最低だ私
晶哉 『…なんやねんそれ、じゃあAはなんで泣いてるん？』
「泣いてなんか」
頬を触ると確かに感じる水滴
私泣いてるんだ
晶哉 『困らせてごめんな。駅まで送る』
そう言って歩き出す晶哉
晶哉は何一つ悪くないのに
私が晶哉を傷つけてるのに
年下のくせに私よりも大人で
優しい晶哉はいつも私を気遣うよね
お互い沈黙の中2人で肩を並べて歩く
こうやって2人で並んで歩くのも最後なんだ…
駅に到着すると
晶哉 『俺、Aのことすぐには諦められへんから』
「え」
晶哉 『またな』
永遠の別れのばいばいじゃなくて
また会えるという言葉である
またなって言う晶哉
そんな晶哉の後ろ姿が見えなくなるまで見つめた
あぁ、見えなくなっちゃった
私はその場でしゃがみ込んで泣いた
周りの目なんて気にしてる余裕なかった
すきだよ晶哉
私の初恋だった
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作者名：もなか | 作成日時：2023年11月13日 23時
