U R (ページ29)

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告白ページ29

アクロバット教室に到着した私は

お世話になった先生方に挨拶をして

最後に1番仲が良かった受付のおじさんに挨拶をした

おじさん『Aちゃんももう高校3年生か』

「おじさんにはいつも本当にお世話になりました」

おじさん『閉館時間伸ばしてくれー！って言いに来た子は今まででAちゃんと晶哉くんだけだったから本当に印象的な子だったよ2人は』

懐かしいな

おじさん『晶哉くんには挨拶したのかい？』

「まだです」

おじさん『そうかい。最後なんだから思い切り楽しむんだよ』

晶哉と自主練を終えて外に出ると冬の夜は寒さが全身に広がった

晶哉『寒いわほんま』

「当たり前。晶哉ダウン1枚だけじゃん」

晶哉『やんなー？マフラー買おっかな』

「そういえば晶哉今日チョコもらえたの？」

晶哉『もらってないですけどなにか！？！』

「あーもーいきなりうるさいな笑笑」

晶哉『Aがそんなこと聞くからやろ』

よかった。私だけが晶哉に渡せるんだ

私は犬の形のチョコが入った紙袋を晶哉に渡す

「これで一個はもらえたね？」

晶哉は歩いていた足を止める

晶哉『今見てええ？』

「うん」

晶哉『ははっ笑この犬が俺に似とるから買ったんやろ？』

「だって晶哉じゃんこの犬」

俺犬ちゃうやろ！！って言うと思ってたけど

チョコを見つめてすごく優しそうに微笑みながら

晶哉『ありがとな』

って言うから

私は胸が苦しくなった

「来年は渡せないかもしれない」

晶哉『どゆこと？』

「高校卒業したら東京引っ越す」

晶哉『は？』

ほら絶対そう言うと思った

顔を上げて晶哉を見ると寒いのかほっぺも耳も鼻も真っ赤になっていた

「晶哉かがんで？」

晶哉『なんで？』

そう言いながらもかがんでくれる晶哉

私は袋の中からマフラーを取り出し晶哉の首にかけてあげる

うん

深緑にして正解だ

「晶哉は緑が似合うね…少しはあったかくなったでしょ？」

晶哉は私を見つめるだけで返事をしてくれない

やっぱりいきなり言ったから怒ったのかな？

沈黙を破ったのは晶哉だった

晶哉『なぁA』

「ん？」

晶哉『好きやで』

その先を言わないで

晶哉『Aが好きや…俺の彼女になってくれへん？』