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初日の出ページ26

元旦

早朝に家を抜け出して待ち合わせ場所に行くと

晶哉がダウンコート1枚で寒そうに待っていた

晶哉『Aあけおめ』

「あけおめ」

相変わらず寒そうだな

寒そうにしている晶哉にマフラーを巻いてあげる

マフラー2個持ってきてよかった

晶哉『ありがとなA』

「風邪ひかれて帰り晶哉乗せて私がチャリ漕ぐとか絶対やだから」

晶哉『はいはい』

いつもなら『なんやねん！』とか言うくせに

今日は機嫌がいい晶哉

「あとこのリュックカゴに入れて」

晶哉『何入っとるん？』

「防寒具」

晶哉『Aはよ後ろ乗り？』

私は晶哉のチャリの後ろに跨る

晶哉『じゃー行くで』

「れっつごー」

晶哉が漕ぎ始めた瞬間

　

物凄い段差で咄嗟に晶哉に抱きついてしまう

うわっ私何してんの…

恥ずかしすぎて手を離そうとしたら

晶哉が私の腕を掴む

晶哉『危ないから握っといて』

「わかった」

チャリを漕ぐ晶哉の背中は

よく見ると大きくて

肩幅も広くて

改めて晶哉も男の人なんだと

感じていた

晶哉『見えてきたで』

日の出スポットに到着し近くのベンチに座る私達

「時間的にはもう出てもいい頃なんだけど…」

数分後、初日の出が2人の前に映る

晶哉『あれちゃう？』

私たちは美しい初日の出に見惚れる

「きれー」

晶哉『やんな』

私と晶哉は同時にスマホを出し見つめ合う

晶哉『ふはっ』

「タイミング同じじゃん笑」

晶哉『俺も思った』

2人して初日の出の写真を収める

晶哉『A、一緒に撮ろうや』

「いいね」

私がカメラを持つも晶哉の口しか映らない

「ねぇ晶哉でかすぎ、しゃがんでよ」

晶哉『Aが小さすぎるんやろ』

「晶哉が持って」

晶哉は私の肩を組んで笑顔で日の出と共に写真を撮る

晶哉『めっちゃええやん』

初日の出をバックにして肩を組み合い

全力笑顔の私と晶哉の写真は

誰から見ても

カップルだった