初めての感情 ページ23
晶哉が私の家の前まで送ってくれる
時間は日付を跨ぐ寸前だった
晶哉 『またな？』
やだ
まだ晶哉と一緒にいたい
無意識に晶哉の腕を掴む
晶哉 『A？』
何してんの私
「あ、ごめん」
晶哉 『Aが家入らんと俺行けへん』
終電もギリギリなのに
晶哉は優しすぎるんだよ
「わかった」
晶哉 『泣きすぎて目むくみまくっとるから冷やしとけやー？』
普段ならムカつくのに
今はそんな言葉も愛おしく思える
「ありがとう」
笑顔でお礼を言うと予想と違う反応だったのか戸惑う晶哉
晶哉に手を振って家の中に入る
もう一度扉を開いて外を見ると
猛ダッシュで駅に向かう晶哉の後ろ姿が見える
終電ギリギリのくせに
私を家まで送ってくれて
きっと私が寂しいと思ってることに気づいて
生意気なこと言って笑わせようとしてくる
周りの友達の恋バナを聞くだけで
恋愛なんて全く興味なかったし
どんな気持ちになるんだろうって
いつも疑問に思ってた
でも今ならわかる気がする
私
晶哉が
好きだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 192人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もなか | 作成日時：2023年11月13日 23時
