貴方の声を（緑） (ページ6)

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「肺に腫瘍があります」

咳が酷くて病院を勧められ嫌々ながらも行った病院でそう言われた

「えっ。。それって…」

「残念ながら悪性の腫瘍がみつかりましたので…
俗に言うガンです。」

そっからどうやって帰ったのか
どう言う説明をされたのか
あまりちゃんとは覚えてない。

ただ言えるのは

私は

頼れる人なんていないことと

レベル3の肺がんであることと

次の診察日だけだった。

「先生、、、私家族なんていません」

「親戚の方は？」

「いません」

「他に頼れる身近な人は？」

「いません！！私には頼れるなんていないんです！！！母が先日亡くなって遠い親戚のおじさんと十何年も前にいなくなった父からの仕送りで毎日頑張って生きてるんです！！！それなのにそんな、、」

病院の先生は少し驚きながらも
「でもいなきゃいけないの、探して見てください」

そう言って私の目を真っ直ぐ見た。