洗脳 ページ41
兄｢A…｣
名前を呼ばれた気がした。
声のした方をゆっくりと見る。
青い髪の色の、男の人が立っていた。
誰…だっけ？
兄｢…いや、お嬢｣
お嬢？
『―――っ！』
頭に、ツキンっと軽く痛みが走った。
『あにじゃ…？』
ああそうだ、思い出した。
私は―――…。
兄｢お嬢、ここから出るぞ｣
『………嫌』
兄｢…は？｣
何を言っているのか分からない。
向こうも、そんな顔をしている。
『出てっても、…いみ無くない？』
兄｢違う、俺はここのヤツらにお嬢を利用されたくないんだ！｣
『利用？あ…もう、そんなのどうでもいいや』
兄者の顔がこわばった。
…ような気がした。
兄｢だめ、だめだ！！｣
うるさい。
兄｢俺には…俺達には、お嬢がいなきゃダメなんだよ！｣
あぁ、もう、
『うるさい…』
兄｢っ！｣
『うるさい！あなたに私の何がわかるって言うの！？』
心のあたりのモヤモヤをぶつける様に、声を上げる。
『もう、ここにいるせいで仮面のやつらしか信じられなくなった…
もう、頭がおかしくなっちゃったんだよ…
…いや、元からここのやつらの言う事が全部正しかったんだ…』
兄｢お嬢…！｣
『は、あはは、そうだったんだ…』
兄｢ちがう！！｣
兄者が、肩をガっと掴んできた。
兄｢それは、洗脳されてるだけだ！お嬢、皆待ってるんだよ…俺達の事、今までの…
全部忘れたのか！？｣
いたい、…頭が。
軽かった痛みは強さをまし、兄者の声を聞き取るのもやっとだ。
兄｢そんな、悲しい事…｣
乙《兄者くん！！》
トランシーバー…らしき機会から、聞き覚えのある声がした。
機械音にまじって…これは、
『おついち…さん…？』
乙《そろそろ戻らなきゃ、次の見張りが来ちゃう！！》
兄者は、クソっと声を漏らすと、バルコニーの方へ戻って行った。
兄｢お嬢、全部思い出すんだ！失敗を恐れるな！！｣
ヒラリと体を仰け反らせ、下へ落ちるように消えた。
頭の痛みは強さを増し、どこが地面なのかも分からないくらいにぐるぐるだ。
『う、あ……っ』
―――失敗を恐れるな
『失敗…っ？』
失敗を…
『はっ、はぁっ……あﾞっ』
頭を抑え、部屋にある箱の方へと向かう。
確か、3回間違えたら…。
でも、間違えても開いても、どっちでもいい。
『失敗を…』
適当な番号を打ち込む。
2回失敗した。
後は…
『恐れるな…っ』
ピッ
最後の番号を入れ、入力ボタンを押す。
ピー…
ガチャっと音がして、扉が開いた。
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マーチ(プロフ) - タコ草さん» あ、小説見てくれたんだ…！わぁぁああ！ありがとうございますぅうう！うれしい…！頑張ります！お互い頑張りましょ！ε=ε=(ﾉ≧∇≦)ﾉ (2019年3月4日 22時) (
レス) id: e1f37b1211 (このIDを非表示/違反報告)
タコ草(プロフ) - それと、マーチさんの御三方のマフィアパロ、すっごく好きです…！！頑張ってくださいね♪( ´▽｀) (2019年3月4日 22時) (レス) id: 6d6e493092 (このIDを非表示/違反報告)
タコ草(プロフ) - ありがとうございます(´∀｀*) (2019年3月4日 22時) (レス) id: 6d6e493092 (このIDを非表示/違反報告)
マーチ(プロフ) - タコ草さん» はい！体調崩さないように気をつけてください( ^_^) (2019年3月4日 22時) (レス) id: e1f37b1211 (このIDを非表示/違反報告)
タコ草(プロフ) - コメントありがとうございます！！うわー嬉しい･:*+.これからの励みになります(*^^*)更新、頑張りますね！ (2019年3月4日 22時) (レス) id: 6d6e493092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タコ草 | 作成日時：2019年1月9日 21時
