episode15' ページ15
ファミレスで大貴を待つ。
コーラを飲むと、あの時の記憶。
なにも聞けなかった、言わせなかった、
あの時の記憶。
どうしよう、これが自惚れだったら…
有「よっ！眉間にシワ！よってるぞ！」
「お、大貴ー！うるさいな！」
最近ほとんど会わなくなった大貴は、
少しぽっちゃりしてたけど
相も変わらず、笑顔がキラキラだった。
大貴も受験は終わったみたいで、
お互いにホッとしてる。
有「あとは、いのちゃんだけなんだよな。
いのちゃん超頭いいとこ、狙ってっから。
俺が心臓バクバクよ！」
「友達想いでいいじゃん？」
有「…………Aさ、
俺言わなきゃいけないことがあるんだ」
なんだろう、なんで大貴のことは
こんなにもわかってしまうんだろう。
有「…俺、Aのこと、好きだよ。」
「ありがとう………大貴」
有「そうだよな、俺らは塾友だもんな！
男子校入ったのが悪かったかなあ」
わたし、
2人の男の子にこんなこと言われるなんて
わたしの人生のピーク過ぎたかもしれない。
簡単に手放してしまったけど、
今の気持ちに嘘をつくなんて
できっこない。
有「大学入ってもさ、仲良くしようぜ。
俺、めちゃめちゃ幸せになって、
やっぱ大貴と一緒にいればよかった！
って思わせるから。」
「うん、ありがとう大貴。」
ごめんね、大貴。
そういったら大貴がどっか行っちゃいそうで。
言えないけど、
頭は薮先生で、いっぱいなんだ。
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作者名：とーこ。 | 作成日時：2020年2月24日 14時
