好きすぎて無理です。 (ページ4)

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2話ページ4

Aside

入部式。

一年生は並べられた椅子に座らされる
自己紹介するからね、と先輩に言われ、ちょっと緊張気味の私。

いや、緊張しますよ、そりゃ。
先輩達と対面で座ってればね。

桃「ねえ、緊張してきちゃった。。。」

隣に座った須藤桃乃が不安そうに嘆く。
昨日仲良くなった子
可愛いし面白いし、なんか合いそうだな、なんて。

あ「それなｗｗ足震えてるんだけど」

二人で「やばいね」なんて笑い合っていると、

「これから入部式を始めます！」

と、元気で明るい声が音楽室に響いた。
優しそうな男の子の声。

声の主を見ると、やはり男子。
見たことはなかった。
どこのパートだろう。考えてみるけどわからない。

空「司会を務めます！トロンボーンパートの内山空です！」

……………え、？？
トロンボーンパート？？って、言ったよね？？？

いたっけ、この人。
一生懸命思い出してみるけど、やっぱり覚えてない。
他のパートの先輩も何人かは覚えたのに、この人に限っては顔も覚えてなかった。

後々聞くと、トロンボーンパートの二年生らしい。
私は会ったことないひと。

優しくてちょっといじられキャラなのかな？
それが空先輩へのファーストインプレッション。

自分の自己紹介も、桃乃の自己紹介もあっという間に終わってた。

あの人の笑顔が離れなかったんだ。
＿＿＿＿＿＿

明日から朝練していいよ。
そう部長から言われ、勿論行く。

だってねぇ、下手やもん。
初心者で、皆からはもう遅れを取ってる。
がんばらんば！！私！！

自分の楽器が決まるのはオーディション。
私はトロンボーン第一希望で、オーディション。
で受かるために、練習しなくちゃいけなくて。

あ「部長！朝練って、何時なんですか？」

さっきの自己紹介で部長と名乗ってた先輩にたずねる。
優しそうな先輩だった。

部長「えっとね〜。あ、楽器なんだっけ？」

あ「トロンボーンです、、、？」

部長「ああ、トロンボーンの子ね！！」

それなら、と言って周りをキョロキョロする。
誰かを探しているらしい。

部長「あ、空くん！！」

空くんと呼ばれた男の子は「はい！」といい返事をして、部長、、、というか、こちらを見る。

あ、さっきの。

部長「この子朝練したいっていうんだけど、来てあげられる？」

その空先輩は私を瞳に捉えてから、「いいですよ！」と、あの笑顔で言ってくれた