たぶん野球は上手じゃない2

離して ページ15

「早く…離してください、練習あるんです」


??『練習行かなかったらどうなるの??』


「怒られるし、二軍落ちになっちゃいます」


??『へぇ…そうなんだ』


「だから早く離して…」


??『…じゃあー、あっち向いてくれる??…そしたら離すかな』


「…本当に??」


??『大丈夫』


「…分かりました」


私は車の窓の方を向いた。


「…っ!!」


首をグッとつかまれて、アイツに無理やり膝枕させられているような感じになった。


??『可愛い顔だね』


「離すんじゃないの!?嘘つかないで!!ねぇもう何なの!?あんたたち捕まるんだよ!?…いい加減にしてよ」


??『離すわけないじゃん(笑)それに捕まるんなら捕まるまでいろいろしてあげたいし』


「…もう何もしないで!!私、あんたの女じゃないの、私にも大切な人がいるの!!…その人は絶対助けに来てくれるの、絶対来てくれる」


??『問題です、今から俺らが車で遠くにいくとします、その大切な人は助けに来るでしょうか!!』


「…もうお願いなの、やめて、離して、痛いし、苦しいの、何もしないで、本当にイヤ」


??『必死で泣きそうになってるAちゃんも可愛いよ』


「…うるさい、離してよ、お願いだから」


??『あ、誰か来た。…大切な人かな??あ、車、進めちゃって!!』


??『了解ー』


「 やめて!!誰も助けに来れなくなっちゃう!!だめ!!」


??『そんなに暴れないでよ、見えちゃうよ』


「…バカじゃないの最低、本当に嫌い!!」


そういううちに車はどんどん進んで行った。


首を捕まれてるから、外の景色は見えないけど、見たことない場所まで来てるかもしれない…。


……どうすれば打開できるんだろう

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