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今回盗んだのはどっかの宝石かと思いきやなんとホルマリン漬けにされた赤色の瞳だったのだ。不謹慎だが引き込まれるような色で綺麗だと思ってしまった。
それと同時に少し既視感を感じた。
どこで以前見たのだろうかとじっと見つめるが、なんか居心地悪くて目を逸らしてしまう。眼球が2つ液体の中で浮かんでいるという光景がどうも苦手らしい。
少し目線をずらしていればそれに気づいたシャルが眼球が入っている容器を持ち、こちらに近ずいてくる。
「ぎゃぁああ!!近ずけんな!返してこい!!!」
ほれほれとシャルが近ずけてくるので後ろに下がりながらそう叫ぶ。思わず返してこいと言ったがきっと持ち主はもう死んでいるだろう。心の中でアーメンと唱えていればいつの間にか瓦礫の上に座っていたクロロが口を開いた
「これは緋色の眼といって世界7大美色の1つなんだ」
「へー色なんてどれも同じにしか見えないんすけど」
「フェイタンそいつの使えない目をくり抜け」
「この色味実に最高ですね!」
目はくり抜かれたくないのでとりあえず適当な感想を言っておく。そして『緋色の眼』という言葉にどこか引っ掛かりを覚えた。以前聞いた事のあるような感覚と少しばかりの胸騒ぎ。
一体なんなんだと思い出せるよう必死に記憶を辿り寄せる
「その目があとあれだけある」
その一言に意識が思考の沼から引っ張りあげられ、クロロが指をさした方向を見た。そこには今まで何故気づかなかったと言うレベルの沢山の眼球達が並んでいた。
「えアホ?」
ここまで来ると驚きという感情はなくもはや呆れの感情がでてきてしまいシンプルな悪口が出る。ついでに生態系を崩しちゃダメなんだぞーと的はずれな考えも沸いてきた。
「こんなに沢山の眼球どうするんすか」
「1つを除いて闇オークションにかける」
「へぇ」
眼球が売れるなんて世の中変わったコレクターが多いなと関心しながらもう二度とお目にかかれないであろう、眼球たちを見る。うん。やはり苦手だ。
お前もいるか?なんて聞かれたが私に人体収集の趣味はないので丁寧にお断りさせてもらった。
その後帰ろうとしたところ悪い顔のフィンとフェイに捕まり2ヶ月ぶりのしごきをされ、体がボロボロになった所でシャルに捕まり手伝いをさせられている。
「シャル私帰りたい!!!」
「あはは下僕が何言ってるのさ」
少し感じた違和感は消えていった
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moo(プロフ) - 最高に面白かったです! (6月3日 0時) (レス) @page50 id: 7466fa3537 (このIDを非表示/違反報告)
colza(プロフ) - 私はぜひ、原作突入してほしいです!最近ば忙しくて直ぐには読めませんが、いつも更新楽しみにしています!!難しいようでしたら作者様の書きたいところや短編だけでもいいので読みたいです! (2023年3月18日 23時) (レス) @page50 id: e077de4e86 (このIDを非表示/違反報告)
三日月ベル(プロフ) - コメント失礼します!めちゃくちゃ面白くて好きです!!更新大変だとは思いますが頑張ってください!! (2023年2月20日 20時) (レス) @page44 id: ca7dd840c1 (このIDを非表示/違反報告)
colza(プロフ) - この作品大好きです!プレッシャーになるかな、と思ってコメントできませんでしたが、いつも楽しみにしています! (2023年2月19日 19時) (レス) @page44 id: e077de4e86 (このIDを非表示/違反報告)
蕾衣(プロフ) - めっちゃ面白いです。こうゆうので1番好きなのこの作品です! (2023年2月19日 10時) (レス) @page44 id: e03c0f2602 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たぶんあの人 | 作成日時:2022年11月15日 23時