妹、溺愛される １４

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引き続き谷口雄也side


急な話に一応返事はしてたものの、頭はパニックやった。

優奈が居なければ気持ち良く送り出せたと思う。

兄貴は結婚して出て行ったし、俺も職業柄滅多に実家には戻らないので、両親には好きな事をして貰いたいと心から思える。


ただ今優奈という大切で特別な妹が居る事を思ったら、心からおめでとうとは思えなかった。


？？「、もしもし？お前から電話なんて珍しいな(笑)」

「…稲葉さん、、、」

稲葉「もう時期年も明けるのに暗い声出すなや(笑)……どうした？」


笑いながらも優しい声で話してくれる稲葉さんに気づけば全部話していた。


稲葉「…うん。内容は分かった。…で、雄也はどうしたいんや？」

「……わかりません、」

稲葉「…分かってたら連絡してこんか(笑)」

「……僕はまだ会ってから日も浅いけど、両親に話を聞いたら引き取ってすぐの頃も毎日泣いて、喘息で呼吸困難になって薬をしたり酷いと入院してたらしいんです。、、今せっかく落ち着いたのに、またそんなにしんどい思いするんかなと思ったら、、可哀想で、、」

稲葉「…ちゃんと兄貴になってるな。……雄也、どのみち優奈ちゃんは苦しい事になるかもしれないけど、日本に残る方法はあるかもしれない」

「？！？！本当ですか？！」

稲葉「…ただそれはお前にとって楽な選択ではない。、相当な覚悟も持たないと出来ないことだ」

「…覚悟、、、」

稲葉「お前が優奈ちゃんの親代わりとして、育てる覚悟や」

「…僕が親代わり、？」

稲葉「お前にその覚悟があるなら今すぐにでも栗山監督を説得してやる。、覚悟がないならご両親と共に行く方がいいやろう」

「……俺は自分自身がまだ子どもです。優奈を育てる、なんて想像も付きません」

稲葉「………」

「、でもどうせ苦しい思いをするんなら、それを側で支えたいと、そう思います」


(続く)

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