妹、溺愛される

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谷口雄也side

ファイターズの勝利で試合終了。
優奈のことが気になってはいたが、外野手に怪我人が相次ぎスタメンフル出場となっていたため、精精スタッフからこまめに様子を聞くことが限界で、ロッカーに様子を見に行くことも出来ていなかった。
ヒロインまでの間に急いでロッカーに行こうと思っていたら前から優奈を抱いた鍵谷さんが歩いてきた。

『にぃに！』
朝よりも元気な声で呼ばれた。こちらに両手を伸ばし抱っこを強請る優奈を鍵谷さんから受け取り優奈に話しかける。

「優奈しんどいのない？」
『ようちゃんとおくしゅりしたからげんき！』
「コンコン出たん？」
鍵谷「少しだけ咳してたから酷くならないように予防も兼ねて吸入だけしといたよ」
「鍵谷さん、すいませんでした。優奈もちゃんとお礼言うたか？」
『ようちゃん、ありあとぉ』
鍵谷「どういたしまして(ニコッ)。雄也…大変なことは皆で助け合ってやっていけばいいから遠慮すんなよ」
「…ありがとうございます」
鍵谷「それに俺だけじゃなくて、皆優奈が可愛くて構いたくて仕方ないの(笑)。今日は久しぶりに優奈を独り占め出来て嬉しかったよ(笑)」
『ゆうなもようちゃんといっぱいおはなしできて、たのちかったの』
鍵谷「また宮さんばっかりじゃなくて、ようちゃんとも遊んでねー(笑)」
『うん！』

暖かい人達に囲まれて、助けてられながら日々を過ごしていけることに幸せを感じた。自分もこんな人になりたいと思えるお手本がいっぱいいる。

そんなファイターズが大好きだ。

改めてそんなことを思った１日だった。

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