04.ヘビースモーカー ページ4
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ミスをしてしまった人はペコペコと半泣き状態で二宮さんに謝っていたのに
二宮さんは笑いながら「今度極上のコーヒーの豆買ってきてくれたら許してやるよ」とか言って笑ってた。
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二宮さんは仕事ができる人だ。
そして優しい人。だから私はこの人について行こうって思った。その時、決めた。
その時、二宮さんのメガネはブルーライト用のメガネだってことを初めて知った。
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翔「うん。なら大丈夫」
「……でも多分私嫌われてますよね、二宮さんに」
翔「さあ？そんなに気になるなら自分で聞いてみるのが一番じゃない？」
「…ええ…」
翔「辛くなったらいつでも愚痴聞くから。頑張って。な？」
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爽やかな笑顔を浮かべ、ぽん、と私の頭を撫でて「あ！？これセクハラ！？」って慌てた櫻井さん。
櫻井さんは容姿端麗で、家柄も良くて、お仕事も早くてもう完璧な人。
櫻井さんのことを狙ってる女性社員がめちゃくちゃいるってことは暗黙の了解だし
「櫻井さんはみんなのもの」協定みたいなものが結ばれてるってことも聞いた。
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「…午後も、頑張る！」
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先に行ってしまった櫻井さんの後を追いかけるように、日替わりランチを食べ終えて気合を注入。
まだ昼休みは少しだけ残ってる。なんだかんだでランチを買っても残ったお金を返しに行こうと
お昼休み後半。二宮さんの定位置に向かう。
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パタパタ。5センチのパンプスでまだ慣れてない社内を走り回って、見つけるその場所。
缶コーヒー片手に煙に包まれてる、二宮さん。
喫煙室。
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幸い、今日はこのフロアの喫煙室は人がいなくて二宮さんの貸切状態。
コンコン、とガラスを叩けば目を伏せて煙草を吸ってた二宮さんがこっちを向いて
私を認識したのか、煙草の火をジリジリと消してもくもくとした部屋から出てくる。
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ちょっと、煙たい。
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和也「んだよ、人のお楽しみの時間を」
「あの、これ…。余ったので」
和也「……わざわざ持ってきたわけ？」
「わざわざってお金は大事ですよ！ご馳走様でした、おかげさまで美味しいランチを頂きました」
和也「…くく(笑) なんで俺が怒られんの？」
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二宮さんは喉を鳴らして笑う。
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