煙に巻かれて。【YG】

32.行かないで ページ32

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さっきからあり得ないほど心臓が早く打ち付ける。



俺も誰かさんにときめかされてんだけどな



何回も、少し低い声で片方口角を上げて言うユンギさんがぐるぐる脳内を駆け巡る。

私たち、確かお酒を飲んだ時もキスをして、、、
そのあとなぜかジミンくんと寝てたけど

ユンギさんって、私のこと……




確信をつくようなことは一切言ってくれないし、
ちょっと詰めたらはぐらかされるし。


私が聞けばいいのか？

「私のことどう思ってますか？」って…。

ただの顔見知り。とか言われたら三十年は病むんだけど。怖くて聞けない。この仲が途切れるくらいならいっそ………




堂々巡りしていた時だった。
ユンギさんの携帯に一本の電話が鳴る。


「わり、」

車を止めて電話をとる。


なんとなくだけど…女の人の声がする。



『あ？いまから？無理だろ、いつも自分勝手すぎんだよ…とにかく今は…』
『わかった、迎えに行きゃーいいんだろ、じゃあな』



ぷつ、と電話が切れる。



『わるい、今からちょっと忘れもん取りに帰るから…送ってく。』




忘れ物をとりに行く？でも今さっき迎えに行くって言ってたよ？やだ、絶対他の女の人じゃん…だめ、



「いかないで、」

『…え』

「………あっ、えっ…と、行かないでよかったですね！！あのーお土産買いに！星空綺麗だったので大満足で、、、す、」

『…あー、、、ならよかった。じゃあ出すぞ』






切ない。聞けない。聞きたいことはたくさんあるのに。言えない。






--------わたしじゃ、ダメですか？





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