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黙り込んだ私を不思議に思ったのか抱え込むようにしていた体制から移動してだるまさんは私の前へとかがむ。そして両頬を掬うように触れられ、彼の蜂蜜色の瞳と目が合った。



「A、愛してる。……だからそんな顔しやんといて」



軽いリップ音と共におでこにキスが落とされる。だるまさんの取り巻く雰囲気はとても穏やかだ。だからかな、余計に私がちっぽけな人間に思えてしまう。



「……ごめんなさい」

「なんで謝るん?悪いのは俺やろ?」

「……だって私、困らせるってわかってた、」

「わかってても言いたくなるくらい嫌やったってことやろ?だったらやっぱり悪いんは俺やん、な?」



赤子をあやすかのように優しく問いかけてくれるだるまさん。その優しさに私は甘えている。



「好きです」

「うん」

「大好きです」

「うん」

「愛してます」

「うん」



普段あまり口にしない愛の言葉。ばくばくと心臓が騒がしく動いて、火でもつけられたのかと思うくらい頬が熱くなる。



「…………今からめちゃくちゃ面倒なこと言います」

「うん」

「だるまさんのそういう言葉は、私だけがいいです。……私だけでいい」



伺うようにだるまさんを見れば私を見上げるその真っ直ぐな瞳が満足気に細められた。



「…うん、俺だって。俺だけがいい」



じんわりと満たされるような感覚になる。おあいこ、なんて言われて手を引かれるのでそのままだるまさんの胸に飛び込む。



「だるまさんって、ハグするの好きですよね」

「んふふ、そやなぁ」

「……私も好きなんですけどね」

「知ってる」



ゆっくりだるまさんの背中に手を回す。ふわり、柔軟剤のいい匂いがした。予約したクリスマスケーキを受け取りに行かないとな、とどこか遠くで思うもののしばらくはまだ、このままで。
 
 
 
 
 
独占欲の所在
Happy Merry Christmas!
 
 
 
 
 

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たす(プロフ) - ?さん» 表現の仕方が素敵だなんてとっっっても嬉しいです〜😭ありがとうございます🫶🫶のろのろ更新ではありますが頑張ります〜! (5月1日 18時) (レス) id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - たす様の書く文章の表現の仕方がとても素敵で、毎回楽しく読ませていただいています🫶🏻🫶🏻これからもお体に気を付けて更新頑張ってください〜! (4月30日 19時) (レス) id: f6c1f6723a (このIDを非表示/違反報告)
たす(プロフ) - さんかくさん» 年下だからこその真っ直ぐで押せ押せな感じを書きたくて作った話なのでそう言って頂けて嬉しいです〜!何度も読み返していただけてるのもほんと嬉しい限りです😭😭こちらこそいつもありがとうございます…! (3月24日 23時) (レス) id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)
さんかく - いけいけごーごーのdrmさんとても新鮮で鼻血でそうです(年下好き)、幾度となく読み返してるこの短編にまた新しいお話が増えて純粋に嬉しいです!今回のお話も何回も読んで噛み砕いてにやにやしたいと思います、いつもありがとうございます☺️ (3月24日 19時) (レス) @page35 id: 035bc710b7 (このIDを非表示/違反報告)
たす(プロフ) - さんかくさん» そんな風に言って頂けるなんて遅刻だろうとお誕生日話更新してよかったです…!こちらこそいつもコメントに救われてます!!今回はちょっぴり幼さの残る夢主ちゃんにしてみました😊嬉しいです、ありがとうございます! (11月8日 23時) (レス) @page27 id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たす | 作成日時:2023年6月18日 21時

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