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やりすぎた、涙跡の残るAの目元をなでながら反省する。しかしどうにも止められなかった。やだやだなんて言いながら俺の下でぐずぐすに溶けていくAにどうしようもなく興奮した。
それに真っ赤になりながら俺の名前をうわ言のように何度も呼んでぎゅ、と縋り付いてくるAについ歯止めが効かなくなった、なんて言い訳か。
目元を撫でていたから起こしてしまったのか、んん、なんて言いながらゆっくりとAの瞼が開きその瞳の焦点が俺に合う。
「……さむい」
「ん?」
「寒いんだけど」
くい、とスウェットが引っ張られる。あぁ、そういうこと?こういう遠回しに甘えてくるところとか、たまらなく愛おしい。一本煙草をベランダで吸おうかと思っていたところだったがやめた。
布団に潜り直しAを抱きしめれば、ふふ、と小さく満足げに笑う声。それからすぐにすぅすぅと腕の中から寝息が聞こえた。
こんなにも華奢な身体で俺と同じように犯人を追い、捕まえ、街の治安を守っているのかと抱きしめる度に思う。
俺を庇って血を流しているAを見た時、最悪の結果を想像させられてしまった。その可能性が潜んでいることなんてとうの昔からわかっていたはずなのに、酷く恐ろしかった。
できることなら仕事を辞めて、安全な場所で俺を待っていてほしいなんて、エゴにも程があるか。けれどそう思わずにはいられない。
守られるだけとか柄じゃないし、いつだったか酒の席で呟いていた言葉。その言葉を言えるだけの力量も技量もAが持っているのは俺も良くわかっている。
それでも、どうか、どうか。この愛しい体温が冷たくなることがないように。俺の体温とAの体温が混じり合うのを感じながら再び眠りについた。
時計の針は止まらない
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たす(プロフ) - ?さん» 表現の仕方が素敵だなんてとっっっても嬉しいです〜😭ありがとうございます🫶🫶のろのろ更新ではありますが頑張ります〜! (5月1日 18時) (レス) id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - たす様の書く文章の表現の仕方がとても素敵で、毎回楽しく読ませていただいています🫶🏻🫶🏻これからもお体に気を付けて更新頑張ってください〜! (4月30日 19時) (レス) id: f6c1f6723a (このIDを非表示/違反報告)
たす(プロフ) - さんかくさん» 年下だからこその真っ直ぐで押せ押せな感じを書きたくて作った話なのでそう言って頂けて嬉しいです〜!何度も読み返していただけてるのもほんと嬉しい限りです😭😭こちらこそいつもありがとうございます…! (3月24日 23時) (レス) id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)
さんかく - いけいけごーごーのdrmさんとても新鮮で鼻血でそうです(年下好き)、幾度となく読み返してるこの短編にまた新しいお話が増えて純粋に嬉しいです!今回のお話も何回も読んで噛み砕いてにやにやしたいと思います、いつもありがとうございます☺️ (3月24日 19時) (レス) @page35 id: 035bc710b7 (このIDを非表示/違反報告)
たす(プロフ) - さんかくさん» そんな風に言って頂けるなんて遅刻だろうとお誕生日話更新してよかったです…!こちらこそいつもコメントに救われてます!!今回はちょっぴり幼さの残る夢主ちゃんにしてみました😊嬉しいです、ありがとうございます! (11月8日 23時) (レス) @page27 id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たす | 作成日時:2023年6月18日 21時