甘えの手ほどき【drm】 ページ17
言い訳をするなら本当にたまたま用事があった。そしてそれがたまたま彼の家の近くだっただけ。それだけだ。
………別に会いたいだなんて、思ったわけじゃないし。
"いま暇？"
"なにしてる？"
普段ならこんなかまってちゃんなLINEはしない。そもそも彼はあまり連絡を返さないタイプの人間だし。５分、10分と時間が経ちやっぱりメッセージを削除して大人しく帰ろうかな、そう思ったときだった。
"飯食ってる"
素っ気なくも感じる簡潔な一文がピコンと表示された。時刻は15時を過ぎたところ、随分生活習慣がおかしくなっているようだ。
近くにいるから行っていい？と打ち込み、送るか否か悩んでいるとぱっと着信画面へと切り替わった。
『暇してるんかぁ？』
ご飯を食べながら話しているのだろう、もごもごと話す声がスマホ越しに聞こえた。
「え、あー、うん。その暇というかなんというか」
『おー』
突然の電話についつい狼狽えてしまう。それによくよく考えればもう既に家の近くにいるんだけど行っていい？とか、ちょっと、なんか、キモくないか？
…………よし、適当に誤魔化して帰ろう。
「いや、やっぱなんでもない！ごめんね急に」
『うん？というか今外おるん？』
「え、あ、そう、ちょっとでかけてて」
『そうなんや。どのへん？』
「え？！」
『え？』
反射的に大きな声がでた私にだるまは不思議そうに聞き返してきた。そりゃあそうだ、そうなるに決まっている。今のは完全に私が間違えた。
「えーっと、えっとえっとねぇ。…どこだろね？」
『いや俺が聞いてるんやけど』
変に思われるのなんてわかりきっているのにしどろもどろになってしまう。しっかりしろ私。
「ま、まぁそんなことはどうでもいいじゃん！ね！」
『はぁ？』
「そういうことだから！気にしないで！」
半ば強引に無理やり会話を終わらせようとした。まぁ、そんなことが通るはずもなく。
『………おい、どこおんねん』
あ、声が低くなった。
「あー、いやほんと、気にしないで、」
『俺はどこおんのか聞いてんねんけど？』
「〜っと、だるまの、家のち、かくのコンビニです…」
ついついその圧に押し負けて、まるで罪を告白する罪人のような気持ちで白状した。
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たす(プロフ) - ?さん» 表現の仕方が素敵だなんてとっっっても嬉しいです〜😭ありがとうございます🫶🫶のろのろ更新ではありますが頑張ります〜！ (5月1日 18時) (
レス) id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - たす様の書く文章の表現の仕方がとても素敵で、毎回楽しく読ませていただいています🫶🏻🫶🏻これからもお体に気を付けて更新頑張ってください〜！ (4月30日 19時) (レス) id: f6c1f6723a (このIDを非表示/違反報告)
たす(プロフ) - さんかくさん» 年下だからこその真っ直ぐで押せ押せな感じを書きたくて作った話なのでそう言って頂けて嬉しいです〜！何度も読み返していただけてるのもほんと嬉しい限りです😭😭こちらこそいつもありがとうございます…！ (3月24日 23時) (レス) id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)
さんかく - いけいけごーごーのdrmさんとても新鮮で鼻血でそうです(年下好き)、幾度となく読み返してるこの短編にまた新しいお話が増えて純粋に嬉しいです！今回のお話も何回も読んで噛み砕いてにやにやしたいと思います、いつもありがとうございます☺️ (3月24日 19時) (レス) @page35 id: 035bc710b7 (このIDを非表示/違反報告)
たす(プロフ) - さんかくさん» そんな風に言って頂けるなんて遅刻だろうとお誕生日話更新してよかったです…！こちらこそいつもコメントに救われてます！！今回はちょっぴり幼さの残る夢主ちゃんにしてみました😊嬉しいです、ありがとうございます！ (11月8日 23時) (レス) @page27 id: 9e8649dc81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たす | 作成日時：2023年6月18日 21時
