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(ym side)


おれ、寂しいの…。

そう言った伊野尾ちゃん。

顔を真っ赤にして俯いて。

でもどこか寂しそうに。

そんな伊野尾ちゃんを見たら堪らなくなって抱き締めた。



伊「や、山田くん?」

「ね、伊野尾ちゃん」

伊「んぅ…?」



んぅ? だって。

本当可愛いな。

改札前から伊野尾ちゃんの腕を引っ張って時計台の前に立っている大きな木の所まで連れていく。

連れてきて伊野尾ちゃんの方に振り向くと顔は真っ赤なままだけどキョトンとした表情。

頬を優しくそっと撫でてそのまま顔を近付けてキスをした。

キスされて驚いた表情の伊野尾ちゃん。

唇を離すとパクパクと魚みたいにさせてる。



「伊野尾ちゃん、俺、伊野尾ちゃんのこと好きなんだ」

伊「ふぇ…?」



状況がよく理解出来てないのかちょっと間抜けな声を出している。

もう一度伊野尾ちゃんの頬を撫でて言う。



「伊野尾ちゃんのこと、好き」



そう伝えると静かに涙を流した。

…急すぎたし、やっぱり嫌だったかな。

なんでもないと訂正しようとしたら、思い切り抱き着かれた。



「い、伊野尾ちゃん…?」

伊「ほ、んと…? 俺の事、好き?」

「好きだよ…伊野尾ちゃんのこと好き。伊野尾ちゃんは?」



体を離して顔を覗き込んで聞くと潤んだ目と視線が合った。

優しく微笑む伊野尾ちゃんの表情はとてもきれいだ。



伊「俺もね、山田くんのこと、好き。大好きだよ」



ああ、こんな嬉しい事ってある?

多分、今の俺の顔すごい緩んでるだろうな。

周りに誰かいるかなんて知らない。

ここには俺ら二人しかいないんじゃないかってくらい浮かれてる。


"慧、大好きだよ"


そう言って俺はもう一度伊野尾ちゃんに口付けをした。

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いさなみかおり(プロフ) - めっちゃキュンキュンします///続き、楽しみにしてま〜す! (2017年6月10日 16時) (レス) id: 487709c8de (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - kaedeik622さん» コメントありがとうございます!更新停滞してますが、楽しんでいただけるよう頑張りたいと思います(^^) (2017年6月3日 13時) (レス) id: f97d475271 (このIDを非表示/違反報告)
kaedeik622(プロフ) - この話大好きです!更新待ってます!頑張ってください! (2017年5月21日 13時) (レス) id: 170c923ed8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/ke_i_817  
作成日時:2017年3月19日 22時

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