有名役者は氷の呼吸を使うらしい。【鬼滅の刃】参

96話 まずい ページ8

冨岡side









冨岡｢.......。｣






胡蝶｢.......。｣






A｢.......


なにか、喋って貰えませんかね。｣









新しい隊服が届いたと言うから、
着てみたらいいと思った訳だが

部屋から出てきたAの格好は
驚くほど肌色が多かった。


.......なんだ、この布の少なさは。


肩が出ているのは元からだが
問題は下だ。

.......まるで、甘露寺のような隊服。
いや、一応膝上まであるから甘露寺よりは長い。

前の隊服より格段に布が減っている。

.......だが、
正直、男として、
Aを思っているこちらの身として、

この格好はあまり見ていられない。









胡蝶｢.......これは.......。｣





A｢.............

驚くのはこれだけじゃないんですよ。｣








Aは、横を向いて、片足を前に曲げた。

その途端、隊服が割れて、足がモロに出てくる。








冨岡＆胡蝶｢！？｣






ﾊﾞｯ、と
思わず目を逸らした。

な、なんっ.......









A｢このスカート風の隊服.......

私のやつ横が空いてるんですよ。


.......ﾊｧ､
中華でも取り入れたんですかね。｣








前のAの隊服は、
ｽﾗｯとした袴だったはずだが
そんなのは無かったように短くなっている。
そして、大きな切れ目....


.....なぜこうなった








胡蝶｢.....あの、




すみません。


それ、私のせいかもしれません。｣






A＆冨岡｢え｣








気まずそうな胡蝶に
顔を向ける。







胡蝶｢Aさんは、着物を上に着ますし、

もうこれから暖かくなる時期ですので、

いくらこの隊服でも暑いと思ったんです。


.....ですから、
少しだけ、涼しくなる工夫をして欲しいと.....。｣








.....それで、こうなったわけか。

Aの方をチラリとみると、
なんとも微妙な顔をしていた。

そりゃあそうだろう。
いつもと同じ隊服が来ると思ったのに
届いたのはこんな布の少ない隊服。

しかも、それは胡蝶の気遣いが招いたこと.....

愚痴を言おうにも言えない。








A｢.....甘露寺さん.....でしたか？

あの方みたいな履物があればいいんですけど。｣






胡蝶｢それでしたら、こちらで手配致します。


.....すみません

まさかこんなに布を取られるとは
思っても.....｣






A｢いえ、涼しいことに変わりはありません。

.....ありがとうございます。｣






.....





......









目のやり場に困る。

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