有名役者は氷の呼吸を使うらしい。【鬼滅の刃】壱

4話 白銀の鶴 ページ6

？？？side







.......？？？は

たった今、
1家族殺し、
死んだ女を見下ろしていた。





？？？(まぁ、なんて愚かな人間よ。

たかが小さな命ひとつに、
自らの命をかけるとは。



この家族は全員そうだった。
それぞれが護り庇い
叫び、泣き.......


...................

それも全て無になるというのに


......可哀想な生き物だ。)




そんなことを思いながら。






.......







今日は、月が綺麗で


肌を掠める風も心地よい。





.......





？？？は



ゆっくりと、目を閉じた。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






.......どのくらいだっただろうか。



目の前の女が、
最後に何を言ったのかすらも
？？？は覚えていなかったが.......




別に、この鬼には関係が無かった。

し、興味もない。






.......




なんとなく目を瞑って
時間を過ごした？？？は



そろそろ

上弦の肆を呼び出そうとした








.......



その途端









｢参の型！！！｣



！？






凛とした声が響いた。




？？？(気づかなかった。
後ろになにかいる.......！)






？？？は、直ぐさま振り向く。







.......







その瞬間、




...................？？？は、目を奪われた。









月明かりに照らされてキラキラと輝く




白銀の髪に





太陽が氷で包まれたような
美しい、み空色の瞳





それでいて静かで
ふわりと舞う、白い着物と透けた水色の羽織




下から忌々しい鬼殺隊の隊服が覗いた。
が、それどころではない。





耳に着いているリボンがヒラリと靡いて


刀が品良く光る。





病弱そうな色素の薄い女.......

それでいて

これほどまでに真っ直ぐで美しい







夜の世界で、


日のない世界で


こんなたった1回の人殺しで


この一瞬で






？？？は

こんなにも面白いものを見つけてしまった。









｢着氷！！！！！｣









ﾊﾟｷ

ﾊﾟｷﾊﾟｷﾊﾟｷﾊﾟｷﾊﾟｷﾊﾟｷﾊﾞｷﾊﾞｷ！！！！！！









...............................

初めて受けた技に対しても、
冷静に分析する？？？。







？？？(..........


この女

自分の技量では、
私の頸を切れないと判断して
氷漬けにしたと言う。



.......頭が良い。)







煽るようにこちらを見下ろすAを
睨むようにして

目を合わせた。

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