有名役者は氷の呼吸を使うらしい。【鬼滅の刃】壱

40話 深緑 ページ42

ガヤガヤ.......ザワザワ.......






｢異国からやってきた花瓶はいらんか！？

赤くて綺麗だろう！珍しいだろう！？

....いらないのかい！？｣






｢お蕎麦屋さんだよ〜！美味しいよ〜！

....え〜いらないんですか〜？？｣





｢○○の新作がでたんだ！！
刷ったばかりだよ！

.......読まないのか！？｣








｢｢｢もったいない！！！｣｣｣





...................。






冨岡｢.............はぁ｣






また、商店街にやってきたのはいいが

さっきから、やたらと人に捕まる。



冨岡は、さっきの騒動のせいで
顔がバレてはいけない。

そのため、
顔を笠で隠して、
羽織を無地のものに変えていた。




.......だからだろうか。
旅人だと思われている。



もったいない！！と言われても、
興味もないし、腹も空いてない。

別に珍しいとも思わない。






しばらく人にもまれながら


やっとの事で、着物屋にたどり着いた。







.......笠を外して、店内を見渡す。

こじんまりとした、雰囲気のある着物屋だ。




冨岡はいつも隊服を着ているため、
よそ行きの服はあまり買わない。

買うとしたら、寝る時の服ぐらいで.......



.......不安が募る。





仕方なく、胡蝶が言うから仕方なく





買いに来たはいいものの

自分が選ぶものに自信はない。




.........................





胡蝶｢冨岡さん、こういうのは、直感ですよ！


あ！似合いそう！って思ったら即決断です！｣




.........................









.....直感で選んではいけないから困っているのだ。


.............。





とりあえず、


.......なるべく柄がない物のほうが、
Aは似合いそうだ。

色は.......やはり、白だろうか。



帯は、ちゃんとしたのを買ってやろう。

前までのAの帯は、ただの紐に近く、
グルグルと巻いているだけだった。



刀も、腰にさせるようにしないといけない.......

組紐でも買ってやるか。

そうしたらくくって、
帯と一緒に巻きつければいい。




色々と考えながら
Aに似合いそうな着物を探した。









冨岡｢.......！｣









ふと、目に止まった着物。


.......白地に、紫陽花が描かれている。



.......綺麗だ。









｢あら？贈り物ですか？｣








冨岡｢！｣







後ろから、声が聞こえた。
振り向いてみると、





金色の刺繍がよく映えた
深緑の着物を着た女が立っていた。

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