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27話 私を切って。 ページ29

...........学習しないのか?
と言われても反論できないが


........また、鬼舞辻無惨のように


少し近づいて気づいたことがある。








.......この男も、絶対に強い。






私も落ち着いている方だが、
この男の落ち着き方は尋常じゃなかった。

なんだ、これは。
波のひとつも立たない水面のような
怖いぐらいの静けさ。

鬼を止める時の足運び。

全てが綺麗だった。









.........................


...................あれ?









私はその羽織を知っている。





なぜだろう.......



いつだったか、あの、小さい頃の.......



兄のような存在。





.......あと少しで、思い出せる気がする。

せめて、顔がしっかりと見えればいいのだが、

相手は背中を向けていた。








顔が見たい。


.......それの気持ちとは関係なく、


腹部からは血がダラダラと流れている。

呼吸も浅くて

貧血で頭がグラグラする。

痛い。






.......だが、それ以上に









血が飲みたい、という


欲が襲う。






これが一番辛い。


もう、自分が恐ろしくてならなかった。

これからどうやって生きていけばいいのか

人を襲ったりしないか

一生、血液を飲まないといけないのか








誰が、こんな私の


そばにいてくれるのか。







自分で言うのもあれだが、

私は強い。

鬼として暴れれば、隣の人を食い散らかすなんて

簡単なことだろう。



....そう思うと、隣に誰も置きたくなかった。





鬼殺隊を辞めて、役者の道1本で生きていくのも、
一つの手だ。

怪我をしなくなるため、
鬼としての欲もきっとなくなる。


.......もしもの時が来ても、

柊はつよいから大丈夫.......のはず





信頼出来る仲間達に

その時がきたら、切ってくれ

とでも伝えて.............




....................









......駄目だ。







一緒に出演する仲間に怪我をさせる、というのは

なるべくしたくないし

させたくない。






.......。



誰かを傷つけないという自信が無かった。

不安しかなかった。

目を開けたら、目の前血の海なのではないか



と、何度も思った。






............









嗚呼、そうだ、





これだ。


1番、いい方法


私は覚悟を決めて、鬼殺隊員に話しかけた。









A「.......すみません、そこの人。



私を









切ってはいただけませんか。」









.......その瞬間




グラリ、とAの体が傾いた。

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ベルモット - 拝読させて頂きました。夢主の設定やイメージ画が結構好みでした。鬼達とどの様に戦うか?楽しみです。私ベルモットも夢小説を投稿している身なので参考にさせて頂いております。 (2019年11月25日 20時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
tim(プロフ) - 狂狐さん» ぁぁぁ.......泣きそう。ありがとうございます。物語の構成が、少しややこしいかな〜、と、心配だったので、その言葉が身に染みます.......笑。がんばります!! (2019年10月25日 5時) (レス) id: fb565d856b (このIDを非表示/違反報告)
狂狐(プロフ) - とても面白い!夢主の性格や物語の構成など好きしか言葉が出なくなる語彙力低下の症状が……(((更新頑張ってください!応援してます! (2019年10月24日 22時) (レス) id: 8ba41bb7e5 (このIDを非表示/違反報告)
tim(プロフ) - ぐみさん» わあぁ!!ありがとうございます!本当にとても嬉しいです!自分、占ツクで小説を書くのが初心者でして、経験が足りないのです。台本書き?というものがあるのですね!勉強になりました!わざわざありがとうございます!頑張ります!笑 (2019年10月22日 20時) (レス) id: fb565d856b (このIDを非表示/違反報告)
ぐみ(プロフ) - いつも読ませてもらってます…好きです‥(唐突)セリフや言葉の選び方がとてもじょうずですね!!ですが台本書きのせいで少し作品の雰囲気が薄くなってしまっている気がします…すいません上から目線で…これからも更新頑張ってください!!! (2019年10月21日 23時) (レス) id: 46a85766e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ewo | 作成日時:2019年10月13日 11時

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