ナミウテココロ《キンプリ短編集》 (ページ20)

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そういえばA、最近聞いてきたな。

「廉くんは、めっちゃ告白されるのに、どうして私の告白を……」

「なんて言うの？……えっと、受け入れてくれたの？」

なんて。

まぁ、答えたんは

廉「その前まで何回か話したやん？最初は雰囲気ええ子やなぁ～って思ててん。」

廉「あとは、告白されて単純に嬉しかったからやろうな。」

てことくらいやけど。

Aに、

「えっと、永瀬くんのことが好きです！……あの、顔とかじゃなくて……」

「話してて楽しいし、リズム感が好きだし……えっと、ホントに！」

「だから、付き合って欲しいです……」

て告白されたもんな……

顔じゃない……それはちゃんと分かってる。

やって、学校でめっちゃ人気な紫耀に会っても動じんかったもん。

「紫耀くん、よろしくね！」

紫「よろしく～Aちゃん、やんな？」

紫耀の関西弁がまだ抜けてない頃やったっけ。

性格といい、顔といい、完璧すぎるのに。

紫耀に、告白されたって、ジンに告白されたって、

いつでも俺の話し方とか、性格が好きやってゆうて、断ってたもん。

俺が無理やったら紫耀、無理やったらジン、無理やったら玄樹。

いろんなルートがあんねん(笑)謎の。

あ、Aの告白も、1回目は断ったで。

もしかしたら、この子も皆と同じで離れていくかも知らんって。

でも、何回も言ってくるし、いつからかそれが楽しみと言うか、

嬉しいと言うか。

で、彼女がおるって断り出してん。他の人のは。

そしたら、俺の彼女突き止めろみたいな騒ぎなって。

いやぁ、もう、言葉出んかったよ。

ほんで、Aって知られて。

Aは学校１美人って言っても過言やないし。

皆、認めてくれた。

でも俺、たとえAがどんな見た目でも、好きになってたと思うで。