ナミウテココロ《キンプリ短編集》 (ページ14)

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友達のお兄ちゃん《続》

妹が留守にしている日、俺には密かな楽しみがある。

その、楽しみと言うのが、妹の友達。

佐久間Aちゃん。妹と同い年。

からかったりすると、いちいち反応が可愛い。

実は言うと、俺も余裕がない。

いつもドキドキしてるし。

よく言われるけど、俺、バカだもん。

それが俺の良いところなんだって～

わかんないや、俺には。

「お邪魔しま～す。」

親も、妹も居ない今。

これが楽しみ。

ホント、些細なことなんだけどね。

晴れて恋人になった俺たちは、今日。

妹に言うことになった。

めっちゃ緊張してる……

もう無理……

なんて言ってられないくらい、Aさん、ガクガク震えてます。

紫「大丈夫だって、ほら、手握って。」

「うん。…………でも、やっぱり…………怖い！」

紫「ふはっ…………怖いねぇ？怖いよねぇ？」

「あの、子供扱いしないでくれます？」

紫「ごめんって！怒んないでよ？」

まだ敬語で話されるし、紫耀さんって呼ばれる。

距離が遠いように思えるけど、ホントはめっちゃ近いんだから。

髪も、俺が好みって言ったさらっさらのロングヘアにしてくれて。

前ね、切ろうかなって言ってたから、

紫「俺はAちゃんがしたい髪型がいいな。でも、俺はロングのままが好き。」

て言ったら、一向に切る気配が無くなって。

聞いてみたんだよね、最近。

「え、紫耀さんが好きなロングのままにしようと思いました……」

ついでにAちゃんの好みを聞いてみたら、

「私、紫耀さんなら全部好きです！あ、でもっ！」

「強いて言うなら明るい色より、黒髪の短めが好きです……」

なんて言うから。

俺、前の明るい色の長め、気に入ってたのになぁ～

ま、いいや。Aちゃんの笑顔を見れるなら。

……と思い、今、黒髪。

いやぁ、笑顔かわいかったぁ(笑)

ってことで、もうすぐあいなが帰って来そうです。