ナ ミ ウ テ コ コ ロ 《キンプリ短編集》

Y・K　　　幼馴染みの恋 ページ4

優「俺、好きな人、出来たかも。」




幼馴染みの岸くんは、思いもよらない一言を発した。




「は、はぁっ！？き、岸くんが？」





優「何か悪いかよっ！」




「いやいやいやいや、違うんだけどさ、あのぉ〜イメージがわかないよ……」





イメージがわかない、と言うよりかはショック。




彼は、ずっと私のものだと思っていたから。




彼は、いつも私を優先してくれたから。





優「それでさ、俺、バレンタインの日に告白したくて……」





「へぇ、そ、そうなんだ……」





バレンタイン……か。





割とすぐにやってくるその日に、少し悲し……





いや、とても悲しい。






優「一緒に、クッキーを焼いてくんねぇかな？」





そう、私は彼に、恋をしている。





「ん、いいけど。材料費は岸くん負担だかんね？！」




きっと１ヶ月する頃には、こうしていられないと思うから。







少しだけのわがままは、受け入れて欲しい。





優「そっすよねー…………分かった！」





下校途中に言われた衝撃の言葉によって、





・






私の運命が決まりそうです。





「ねぇ、最後に寄ってかない？」







優「さ……最後？」





「ん、どうせ彼女出来たら私たち終わりだし。」







優「そうなの？！」






目を見開く彼は、やはり鈍感……





というのか、天然というのか。






いや、どちらでもあるな。

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