本章 〜乞能、独白〜 1，私の家族 ページ48
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うちは研究家のお父さん、専業主婦のお母さんと私の3人家族だった。
お父さんは研究熱心な人であまり部屋から出てこない。
私はいつもお母さんと二人だった。
無駄に広いうちにお庭が見える窓の前のソファに母と二人で座ってお話を読んでもらったりする。
何だか孤独感を覚えた。
お父さんは、私とお母さんを家からあまり出したがらなかった。
たまーに3人で食事をとる時、決まってお父さんは家からは極力出るなと言った、
私の唯一の遊び場はお庭だった。
まず家の構造からお話ししよう。
家はドーナツのような形をしていて、穴の部分がお庭になっている。
穴じゃない部分はお父さんのお仕事部屋だったり、キッチンだったり、寝室だったりで普通。
お庭はそんなに広いわけではないけれど、ちょっとボール遊びをしたりするには十分な広さだったと思う。
お母さんとよく縄跳びをして遊んでいたなと思い出す。
お母さんはよく笑う人で、大抵は笑顔でいた。
対照的に、お母さんは真っ黒だった。
綺麗でまっすぐな真っ黒い髪をゆるりと後ろに束ねていた。家事をする時も、私の遊び相手をしてくれる時も、でもたまにお父さんと晩酌をする時があってその時は決まって髪を解いていた。お父さんはお母さんの髪が大好きだった、のだったと思う。
それと、もう一つ真っ黒を持っていた。でも光が当たると濃い紫にも見えるそんな瞳だった。
私の目はお母さんに似たからおんなじ色だ。
お母さんとおんなじ色を持って生まれたことはとても嬉しかった。
実際、お父さんもお母さんも、髪も目も黒かったか私の目がどちらの遺伝子を強く着いだのかなんてわからない。
でもお母さんがおんなじだと言ったらおんなじなのだ。
私は嬉しくてたまらなくて、家にあったお人形たちの目を見ながら
「私の目は綺麗でしょう？」
と話しかけたのをよく覚えている。
みんな、揃って綺麗だと言ってくれた。
この目が誇りになった。
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あずさ - あけましておめでとうございます！！作品いつも見させてもらってます！まじで面白いです！ありがとうございます！ (2023年1月1日 1時) (
レス) @page44 id: 954150159c (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - 分かります私も途中で思いだしました (2022年11月30日 15時) (レス) @page40 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - このお話、凄く大好きで、何回も読み返しています！作者様のワー○リ夢小説………読んでみたいです！ (2022年11月29日 22時) (レス) @page40 id: 4e7520e5da (このIDを非表示/違反報告)
バンジ(プロフ) - 16:30からYouTubeのTOHO animeチャンネルで6期のイベント放送があるみたいです！！ (2022年10月1日 16時) (レス) id: 00dbf37f9a (このIDを非表示/違反報告)
バンジ(プロフ) - 今日の夜5時からヒロアカ6期ありますね！ (2022年10月1日 11時) (レス) id: 00dbf37f9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Δ | 作成日時：2022年8月10日 21時
