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Hokuto_side
情けなく震えてしまう手を伸ばして大我の腰に回し、少しだけ体を引き寄せた。
お互いの体が近くなることで、もっと深く舌を這わることができた。
どれくらいしていたかはわからない。でもただ必死に食らいつくように求めて、求められてる気がした。
閉じていた目を少しだけ開いて、微かに見えた大我の顔は相変わらず綺麗で、閉じられた目に揺れる睫毛さえも綺麗だと思わせる。
何より表では見せない、俺だけが見れる特別な色気のある表情がそこにあった。
俺はそれを見た後、咄嗟に目をつぶった。そして腰に回していた両腕を、今度は大我の両耳を抑えるように手を添えた。
すると重なっていた唇は離れ、大我は閉じていた目をゆっくりと開けて、わかりやすく疑問の表情を浮かばせていた。
俺はそれを見ながら、添えていた両手で大我の耳をしっかりと塞いだ。
「怖い…
怖いんだ」
顔伏せながら、大我に聞こえないように小さな声でそう本音を漏らした。
大我が誰かに奪われてしまうような感覚も
それを守れなかった後悔も
自分が誰かに強制されて抗えれなかった恐怖も
大切な仲間や大人に迷惑をかけてしまった罪悪感も
仕事やグループ活動までにも影響を与えてしまう危機感も
全部を知ってしまったから
今は怖くて怖くて仕方がない。
でも伏せていた顔を上げて、目の前の大我の顔を見ただけで、愛おしさが溢れて、恐怖はそれだけで薄れていった。
"北斗が好き…それさえあればそれでいい"
大我の表情は不安を拭いきれてなかった。
俺と同じくらいきっと不安と恐怖を感じてるには違いない。
でもまっすぐ俺の目だけを見てそう言ってくれた大我の目は、瞳の奥さえ少しも揺らぐこともなかった。
だから…
｢俺も好き…大我が好き
そう自分の気持ちに気づいてから
ずっと…ずっとそれだけだよ…｣
耳を塞いでいた自分の両手を離し、また背中に回して抱き寄せた後、俺ははっきりと伝わるようにそう言った。
すると大我が背中に回して俺を抱きしめる腕に力がこもった。
抱きしめる力が徐々に強くなっていく度に、愛おしさと頼もしさを感じて、自分の肩の力が抜けていく気がした。
この溢れ出るように感じる愛おしさと、大我から感じる変わらない温もりだけで、今は安心できた。
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くれよん(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるだけでとても嬉しいです。またお楽しみ頂けるように頑張ります!本当にありがとうございました! (5月15日 22時) (
レス) id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - きょもほくが大好きで、こちらの作品を楽しみにしていたので完結は少し寂しい気もしますが次の作品が楽しみです！お疲れ様でした！ (5月15日 20時) (レス) @page46 id: 0534630088 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - みくさん» コメントありがとうございます。ご覧頂けて嬉しいです！お待たせしておりますが、また更新致しますのでお待ちください！！ (2023年4月26日 13時) (レス) id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 更新頑張って下さい！待ってます！ (2023年4月23日 23時) (レス) id: 0ddb7ca8e5 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - Oukaさん» コメントありがとうございます!!以前から読んで下さってたんですね。お心遣いまでありがとうございます!!また再開しましたので、これからもお付き合い頂けると幸いです!! (2023年3月31日 0時) (レス) @page23 id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2023年3月5日 21時
