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好きだと認めてしまえば
好きだと言ってしまえば
ましてやそれがお互いにだとわかれば
もう変な言い訳や我慢は必要なくて、そのお陰で今は溢れんばかりのこの感情を、この男に注げる。
こんな幸せなことはなかった。
｢北斗後ろ向け｣
それだけ言って、抱きしめていた北斗を手放し、ベットに四つん這いさせると、北斗はこちらに顔を向けながら少し不安げに言った。
｢樹…俺さ
自分じゃ全然…その…バックが苦手とか思ったことなくて
でも言われてみればそうなのかも知れないくらいにしか｣
ベットに両手と両膝をつき、俺に背を向けたことで、今からこの体位でさせる行為を想像して、俺とオーナーとの会話を思い出したのだろう。
｢息ゆっくり吐いて｣
｢え？｣
｢いいから｣
そんな北斗の不安交じりの言葉など遮るように、俺はそんな端的な言葉だけを北斗に伝え、自分のものを北斗の中にゆっくりと入れた。
｢んんん…はぁあ"｣
自分の腰を進めるごとに、声を分かりやすく上げる北斗をなだめるように、最後まで自分のものを押し進めた後、北斗の耳元まで顔を近づけた。
｢北斗…大丈夫。
そのままゆっくり息吐いて。さっきあんだけ解したから痛くないだろ？｣
苦手な体位があることを知っている優越感に浸っていた。
｢はぁぁ…じゅ…り｣
｢大丈夫。
北斗は何も考えなくていい。
気持ちよくするから｣
でもそれは誰かによって作られたもので、それが初めてだったという事さえも知ってしまえば、嫉妬でどうにかなってしまいそうだった。
だからなるべく北斗の背中に自分の体を密着させて、包み込むように優しく動いて、北斗のいい所を探した。
｢うっ…はぁあっあ｣
今更過去をどうすることもできないなら、今から変えていけばいい。
精一杯の優しさに気持ちよさだけを与えて、苦手ではなくなるくらい、むしろ好きだと言わせるくらいにすればいい。
｢ほら、気持ちいいだろ？な？｣
｢うぅ…あっ…はぉきもち…いい｣
｢もう違和感なくなるくらい、バックで気持ちよくなるように抱いてやるから｣
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作者名：くれよん
| 作成日時：2022年12月26日 20時
