モヒートを飲んだ朝 (ページ15)

今日:1 hit、昨日:47 hit、合計:42,363 hit

…64…※ ページ15

「北斗」

「んっ…はぁ…ん？なに？」

多分奇跡とか運命とかそんな言葉を使うにはぴったりなのかもしれない。

1日あの場所に何人の人が訪れ、何人の人が行き交い、数分や数秒違えば出会うことのなかった俺たちが出会ったのだから。

でもそんな言葉では片付けられない

片付けてはいけないほどの

北斗の揺るぎない思いによって今がある。

「ありがとな…」

「え？うん。どうしたの急に」

よだれなのか俺の溢れたものなのかわからないもので濡れた口元を拭いながら、不思議そうな顔をしている北斗を見ていると、何故か自分の腕は北斗の頭まで伸びていて、そのままゆっくりと撫でていた。

北斗は目を細めて少し嬉しそうに撫でられていた。本当に犬を撫でているような、そんな錯覚に絆されて、やけに可愛く見えてしまう。

もう耐えれないとばかりに、俺は北斗の頭を再びぐっと自分のものに近づけ咥えさせると、バスタブの縁から立ち上がり一気に腰を振った。

「んぐぅ…んっ」

少し北斗の苦しそうな声が聞こえて、それが無性に自分の興奮を掻き立てる。

北斗が苦し過ぎてしまわないように、でも少しの激しさは忘れない。

北斗は優しくされるより、少し激しくするほうが好きなことは、体の反応を見ればよくわかる。

「んっ出る…

北斗…飲め」

俺は一層激しく腰を振ると、そのまま北斗の口の中へと出した。
それをなんの躊躇いもなく飲み込むと、少しむせた。

「多い」

「どれたげ我慢してたと思ってんだよ」

そう言うと少し笑って咳払いをすると、気だるげに立ち上がった北斗は、軽く俺にキスした後、シャワーを蛇口を捻った。