モヒートを飲んだ朝 (ページ2)

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Shintaro_side

ノックの音が聞こえて返事をすると、遅かれ早かれ来るであろうと思った男が顔を出した。

「おつかれ北斗」

「ごめん忙しいのに」

「いや、今日は割かし時間あるんだよ」

この事務所に北斗が顔を出すことは滅多にない。
恐らく事務所の場所さえ危ういくらいしかここを訪れたことはないだろう。

北斗の後ろにすぐジェシーの姿が見えて、恐らくここまで送ってもらったのだと察しがついた。

「ジェシーお前今日2号店でフォロー入るんじゃなかったっけ？」

「北斗のお願い断れると思う？てか2号店カラス鳴きそうなくらいガラガラだから大丈夫だろ」

「それはオーナーにとっては別の意味で大丈夫ではないんだけど」

そんなやり取りを遮るかのように、北斗は大袈裟にソファーに腰かけた。

「で、何？どうした？北斗がここに来るなんて、それなりのことがあると踏んでるんだけど」

北斗は1度わかりやすく息を吸った後、淡々と話出した。