モヒートを飲んだ朝 (ページ1)

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「もー言っといてよね。京本くんにあんな事言うなんてびっくりして死ぬかと思った」

「ごめんって」

きょもと店の前で別れて、北斗と2人で夜道を歩いた。
混沌としてまるで別世界にあるかのような、北斗の家でもあるあの店へ。

「で、俺はこれからお前に付き合って欲しいって告白つもりなんだけど」

「それって事前予告するものじゃないことくらい俺にもわかるんだけど、あえて言ってる？」

あれだけ思いは伝えたんだ。今更改まって言うのもむず痒くて、柄でもないとも思った。

でもせめてもとこんな道路の真ん中ではあったけど北斗の腕を引き立ち止まらせた。

「改めてちゃんと言うよ。好きだ。今度は俺がお前を助けたい。一緒に生きたい」

こんな改まった本気の告白は初めてかもしれない。振り返っても、これまで自分から告白した記憶はなかった。

「俺そんな綺麗じゃないし、きっと樹はこれから苦労することいっぱいあると思うけど…それでもいいの？」

「苦労なんてみんな掛け合っていくもんだろうに」

「うん…ありがとう。

俺は今も昔も変わらず、ずっと思ってたのは樹だけだったから…

多分この先も」

そう北斗が言った後、急にお互い恥ずかしさが勝って、誤魔化すように並んで歩き出した。

もう少しで手が触れてしまうほど近い距離で。