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店内は薄暗いが顔写真が貼られたパネルはライトが照らされて、そのせいかそこだけやけに明るい。
俺はそのパネルには目もくれず、待ち構えていた黒服にカードだけを手渡した。
会話を交わさなくてもこの行為だけで成り立ってしまうのは、行き慣れてしまっている何よりも証拠だった。
でも外で感じていた背徳感はもうなくて、顔を下げる必要もなくなった店内ではむしろ誇らしげとも言っていいほど堂々とできた。
何故ならこのカードを手にしているのは極わずかな人間だけということを俺は知っているからだ。
黒服は再び現れ、ご案内しますと言った後はいつも通りで、薄暗い店内へ進んでいくと、個室がずらりと並ぶ廊下を奥へ奥へ進み、出てきたエレベーター前で既に黒服はエレベーターの扉を開けて待ち構えていた。
ごゆっくりどうぞと促された後はエレベーターに乗るのは俺1人。この先1つ上の階で扉が開けば、そこからはもう楽園とされる場所だからだ。
エレベーターの扉は店の入口で感じていた建付けの悪さとは真逆で、スムーズにかつスピーディーに開いてしまい、それが逆に呼吸を整える暇がなくて少し焦る。
そんなエレベーターが開くとすぐに部屋の扉が現れる。1階には隙間なく、規則的に並んでいた個室の扉たちは階が変わればなんとも堂々と余裕さえ感じさせる大きな扉がたった1つだけ待ち構えている。
扉にはローマ字でHokutoと記されていて、そのローマ字の歪なさはお洒落なのか、それともただ書いた人が下手だったのかは未だに分からない。どちらにせよこの部屋は特別であることは一目瞭然で、この部屋に辿り着けるのはもちろんあのカードのおかけだ。
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くれよん(プロフ) - 大好き程度で結婚すんじゃねぇぞ！！さん» すいません。コメントありがとうございます。遅くなりましたが、更新しましたのでぜひご覧ください。 (2022年12月25日 21時) (
レス) @page45 id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
大好き程度で結婚すんじゃねぇぞ！！ - 更新がんばってください！！わたしはこのお話が大好きです(°▽°) (2021年3月12日 22時) (レス) id: feb3810b9b (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ハローパラレルさん» そう言って頂けて嬉しいです！更新頑張ります！ (2021年3月2日 1時) (レス) id: efb92cae20 (このIDを非表示/違反報告)
ハローパラレル(プロフ) - くれよんさん» 更新ありがとうございます！面白いです！今、一番好きな作品です！ (2021年2月28日 14時) (レス) id: a702828ef9 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ハローパラレルさん» コメントありがとうございます。遅くなってしまい申し訳ございませんでした。お話を更新しましたので、引き続き応援よろしくお願いします！ (2021年2月27日 22時) (レス) id: fe5efae8c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年12月28日 23時
