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「だってよホクト」


森本がそう言うと、自分が座っていたソファーの後ろから物音がした。


「ホ…クト…」


ソファーの後ろを除くと、体を縮めて座る男の姿が見えた。少し猫毛な黒髪。あの肩幅とうなじ。顔は見えない。けれどそれは紛れもなくホクトだった。俺がもう一度名前を呼んでも、ホクトは1ミリたりとも動こうとはしなかった。



「ホクト、お前がいないとこのイケメンさんがとてつもない顔で今後過ごさなきゃならないらしいけど」


恐らくこの状況を理解しているのは俺だけだと言わんばかりに、森本は余裕の表情で自分のグラスに残ったワインを飲んでいた。


「これはどういう…」


俺がそう言いかけると、やっとソファーの後ろで人影が動いた。


「慎太郎…どういうこと」


座り込んでいたホクトは立ち上がって不服そうに森本のほうをみると、明らかに不機嫌なトーンでそう言った。


「まあまあお二人ともとりあえず一旦座って下さいよ」

「そんなこといいから早く説明しろ」

「うわーホクトちゃん怖いよ」


そう茶化すように笑う森本に、ただただ睨みつけるように森本を見るホクトを見ながら、俺はただ立ち尽くすことしかできなかった。



「田中様、本当に申し訳ございません。怒らすようなことをしてしまいました。あえて少し怒りを買うような言い方をして本音を引き出そうと思いまして」


「本音…」


「僕にとってホクトは本当に可愛い存在なんです。もう実の子供のように思ってるくらい。だから幸せを1番に願ってるんです。ホクトを抱いたのは事実ですし、少し含みのある言い方はしましたけど、言ったことはほとんど事実です。けれどホクトはホクトが幸せだと思う道を歩んで欲しい。それが田中様、あなたとの道だと言ったら分かってもらえますか?」


そう森本が言うと、少し慌てた様子でホクトは森本に話すなと怒っていた。

俺との道。その言葉の意味はよく分からなかった。


「まあこの先はホクト自身から聞いて下さい。ほらホクト、チャンスは整えてあげたんだからしっかりと向き合ってこい」

「誰がそんなことしてって頼んだ?てか本当に何してくれてんの勝手に…」


そう言うと森本は残ったワインを一気に飲み干し、ポケットのスマホを取り出しながら部屋を後にした。

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設定タグ:SixTONES , 松村北斗 , 田中樹   
作品ジャンル:タレント
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くれよん(プロフ) - 大好き程度で結婚すんじゃねぇぞ!!さん» すいません。コメントありがとうございます。遅くなりましたが、更新しましたのでぜひご覧ください。 (2022年12月25日 21時) (レス) @page45 id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
大好き程度で結婚すんじゃねぇぞ!! - 更新がんばってください!!わたしはこのお話が大好きです(°▽°) (2021年3月12日 22時) (レス) id: feb3810b9b (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ハローパラレルさん» そう言って頂けて嬉しいです!更新頑張ります! (2021年3月2日 1時) (レス) id: efb92cae20 (このIDを非表示/違反報告)
ハローパラレル(プロフ) - くれよんさん» 更新ありがとうございます!面白いです!今、一番好きな作品です! (2021年2月28日 14時) (レス) id: a702828ef9 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ハローパラレルさん» コメントありがとうございます。遅くなってしまい申し訳ございませんでした。お話を更新しましたので、引き続き応援よろしくお願いします! (2021年2月27日 22時) (レス) id: fe5efae8c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くれよん | 作成日時:2020年12月28日 23時

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