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Hokuto_side
俺が椅子から立ち上がろうとすると、澤口さんはそれを制するように手の平をこちらに向け、向かいにある椅子に腰掛けた。
｢ごめんねこんなところに押しかけちゃって｣
｢いやそんな、それよりどうされたんですか？｣
そう問いかけると、澤口さんは目の前にあったペットボトルに手をかけて、それを飲み干すと、少し大袈裟とも思えるほど大きく息を吐いた。
｢いやー松村くんとお話がしたくてね｣
｢それならマネージャーに電話番号でも聞いて頂ければ、わざわざお越し頂かなくても…｣
｢いや、直接話したかったんだよ…
大事な話だからさ｣
何故か嫌な予感がした。
その澤口さんの表情に少し寒気を覚えて、身を構えた。
｢なんでしょう…｣
恐る恐る出した時分の声は、少し震えているようにも聞こえた。
情けないほど覇気のない声が出ていた。
｢元気かなー
京本くんは｣
その名前が聞こえて
握っていた手に力がこもった。
大袈裟な胸の高鳴りは、まるで警告音のようにも思えて、出るはずのない汗が溢れ出てくるような気分だった。
｢京本……えぇ元気ですよ｣
｢それはよかった。最近全然会えてなくてさー気になってたんだよ｣
次第に鼓動が早くなるのがわかり、自分自身に焦るなと言い聞かせながらも、手にこもる力は強くなるばかりだった。
｢京本くん最近全然相手してくれないんだ…
松村くんの相手に忙しいみたいだね。
俺に飽きちゃったのかなー｣
その言葉の意図をすぐに理解はできなかった。混乱する頭の中で、確実に俺たちの関係を知られているかもしれないという事実だけが俺に焦りを与えていた。
｢何が…言いたいんですか｣
｢あれ？聞いてないの俺の事。
京本くんと俺が
体の関係持ってるって｣
あれだけこもっていた手の力が抜け
全身から血の気が引くような感覚が
俺を襲っていた。
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くれよん(プロフ) - もずくさん» 大変遅くなりました。コメントありがとうございます。更新再開しましたので、またご覧頂けると嬉しいです！ (2023年1月22日 22時) (
レス) id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
もずく - 続き気になります！更新楽しみにしてます (2021年3月13日 10時) (レス) id: d307ed8e57 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ぺるさん» ありがとうございます！がんばります！ (2021年1月20日 0時) (レス) id: 7a19f15719 (このIDを非表示/違反報告)
ぺる - とても面白いです更新たのしみにしてます！！(><) (2021年1月17日 23時) (レス) id: b9b2df3b6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年11月29日 22時
