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ほんの数日前。親父が仕事で1週間家を空けることは知っていた。けれど母親までもその期間に家を空けることを知ったのは、ほんの数日前だった。
母親も1泊2日で旅行に行くとなると、丸々2日間は家に誰もいないことになる。そんなことは滅多にない。
そんな大事なことはもっと早く知りたかった。俺はその事実を知った時から、頭の中で俺の予定の次に北斗の予定を気にしていた。
自分の家でどうこうというのは夢にまでみたことで、実家暮らしの俺達には程遠いことだと思っていたところに、この朗報は胸が高まった。
逸る思いがそうさせたのか、普段あまりしない電話を北斗にかけていて、出た北斗にすぐにその話をすると、夕方には仕事が終わってその翌日は休みだと言われた。
連日忙しそうにしているのを知っていたからこそ、夜まで仕事で翌日は早くからなんてことも当然あり得ると思っていた。だから翌日は休みだと言われて、わかりやすく俺の頬は上がった。
北斗に泊まりに来ないかと誘うと、少し照れながらもどこか嬉しそうな声色で返事をしてくれて、俺の頬は上がりっぱなしだ。
自分の部屋に北斗がいるイメージが湧かなくて、想像さえもできなかった。とりあえず、愛犬のあんずに、この時だけは別の部屋で大人しくして頂くようお願いをしようとだけは考えていた。
ご飯を一緒に作って食べて、お風呂に入る。そして横に並んでTVでも見てゆっくり過ごしたら、俺の部屋で抱き合いたい。家でしかできないことを、北斗と一緒に全部したい。考えるだけでしたいことが次々に出てくる。到底1日だけじゃ足りない。
だから当日の今日は大忙しだ。
母親を朝見送り、自分の仕事を終えた後、すぐに家に帰った。お風呂は綺麗に掃除して、TVの前にはクッションなんかも置いてみた。
料理はできないけどお酒は用意して、その他の準備の数々に追われていると、スマホに北斗からのもうすぐ行くとの連絡が入ってさらに焦った。
うちのインターホンが響き渡りモニターを覗くと、恐らく恥ずかしいのか顔を半分マフラーに埋めている北斗の姿が映し出されていて、その姿が可愛いのももちろん、自分の家の前に来ているという実感が湧いて、余計に気分は上場だった。
どうぞと一言インターホン越しに声をかけた後、俺は玄関に小走りで向かった。玄関に近づく度に胸は弾んだ。玄関の扉を開けると、相変わらずマフラーに顔が埋まったままの北斗がいた。
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くれよん(プロフ) - もずくさん» 大変遅くなりました。コメントありがとうございます。更新再開しましたので、またご覧頂けると嬉しいです！ (2023年1月22日 22時) (
レス) id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
もずく - 続き気になります！更新楽しみにしてます (2021年3月13日 10時) (レス) id: d307ed8e57 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ぺるさん» ありがとうございます！がんばります！ (2021年1月20日 0時) (レス) id: 7a19f15719 (このIDを非表示/違反報告)
ぺる - とても面白いです更新たのしみにしてます！！(><) (2021年1月17日 23時) (レス) id: b9b2df3b6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年11月29日 22時
