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Hokuto_side
｢え、特番とニュース？｣
｢今度映画出るでしょ？後アルバムも発売するから、その宣伝も兼ねて今度のゴールデンタイム特番と朝のニュースにゲスト出演のオファーだけど大丈夫？｣
｢むしろ有り難い｣
｢ライブも決まって振り入れとかそっちのほうもあるから、あんまり無理はしないようにね｣
最近は本当に有難いことに忙しくさせてもらっている。
ドラマや映画の撮影で、自分のしたかった芝居の仕事も立て続けにできて、グループとしてもCD発売にライブ開催決定。
忙しければ忙しいほど嬉しくて、仕事のない時間が昔から苦痛で仕方ない。
でも昔と少し違うのは、仕事がない時間も少しは確保したいと思うようになったこと。
それは皆まで言わなくてもわかっていることだから、あえてあいつの存在を改めて口にすることはしないけど、忙しいことの幸せ反面、少し寂しいのは事実だ。
でもグループでの活動があれば、顔を見ることはできるし声も聴ける。
運が良ければ話もできるし、隣に座ることが出来る。
まだ運が良ければと言っている辺り、まだまだ俺は消極的だ。
思うことは簡単だけど、行動に移すのはなんとも難しい。
｢大丈夫。俺意外とタフだよ｣
そうだね、なんてマネージャーに言われて、少しだけ気分を良くした俺は、恐らくペットボトルを置いていたことで机に残ったであろう水滴を、わざわざ拭き取って見せた。
｢じゃあもう少しだけここで待機してて。準備整ったら誰か呼びに来ると思うから｣
そんな俺の行動には目もくれずに、それだけを言い残して忙しなく楽屋を出て行ったマネージャーの後ろ姿を見ながら、俺よりも自分の心配をした方が良いんじゃないかなんてことを思っていた。
今ここにいるのも映画のPR撮影のために待機中で、マネージャーはきっと俺よりもずっと前に起きて迎えに来てくれているから、やっぱり俺の心配より自分の体の心配をして欲しいと思った。
そんなことを思いながら目の前に用意されていた軽食を口にしようと袋に手をかけた時に、扉がノックされる音がして、マネージャーだと思い込んでいた俺はおざなりな返事をすると、扉がすぐに開いて、マネージャーではないことを察知した瞬間、反射的に椅子から立ち上がっていた。
｢どうも｣
｢えっ澤口さんじゃないですか。お久しぶりです。｣
この現場にこの人の姿があることになんとなく違和感が拭えなかったが、相変わらずの姿と久しぶりの再開にそっと握手を交わした。
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くれよん(プロフ) - もずくさん» 大変遅くなりました。コメントありがとうございます。更新再開しましたので、またご覧頂けると嬉しいです！ (2023年1月22日 22時) (
レス) id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
もずく - 続き気になります！更新楽しみにしてます (2021年3月13日 10時) (レス) id: d307ed8e57 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ぺるさん» ありがとうございます！がんばります！ (2021年1月20日 0時) (レス) id: 7a19f15719 (このIDを非表示/違反報告)
ぺる - とても面白いです更新たのしみにしてます！！(><) (2021年1月17日 23時) (レス) id: b9b2df3b6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年11月29日 22時
