26 ページ26
Hokuto_side
最近よく考えるようになったことがある。
それは
有名になればできないことは山のようにあって
名誉の代償は沢山あるという事だった。
それはジャニーズに入る時に覚悟してたはずだった。
色々な当たり前を犠牲にしてでも多くの歓声やライトを浴びることを選んだ。
でも大我と出会って
本当に心から好きだと言える相手に出会って
その捨てたはずのものたちがどれほど欲しいかがわかった。
大我さえいればいい。
そう思っていたはずなのに。
うざったい帽子なんか外して
サングラスや眼鏡なんかかけず
こそこそしないで堂々と
休日はテーマパークになんかも行ったりして
長い休みがあれば旅行にだって行きたい。
一晩中抱き合った翌日はちょっとズル休みなんかしてそのままベットで過したりもしたい。
外で手を繋いで
隠れたところでキスなんかしちゃって…
俺のものなんだ
俺の自慢の人なんだ
綺麗な顔でかっこいいだろ？
そうやって自慢するような顔をして外を一緒に歩きたい。
でも
元々男同士という大きな壁に
芸能人という肩書きがさらに苦しくさせた。
外でまともにデートはできないけれど
せめて何かないかと捻り出した花火デートは
こんな肌寒い季節になるまで眠らせてしまっていた。
そしてあの日以来
時々垣間見える大我の隠しきれない何かを感じる度に
モヤモヤした気持ちを消化仕切れず
その吐き場所を探すように
突然家から出てきた花火を手に
勇気を出して誘った今日だった。
モヤモヤや憤りを感じる度に
自分の底の方にある言葉にし難い何かが
我慢できず溢れ出してしまいそうになるのを
花火にあてがうように…
でも
それを嘲笑うように
花火さえもさせては貰えなかった。
本当に踏んだり蹴ったりで…
自分が情けなくて嫌になる。
｢ちょっと待ってて｣
そんな自己嫌悪を途絶えさせたのは大我の一言だった。
そんな一言を残して勢いよく立ち上がったと思えば走って1本の木の元へ向かっていった。
｢ほら！｣
そう言いながら木の下に散らばった落ち葉をかき集めたあと
両手に抱えた落ち葉を
思いっきり夜空に向かって投げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1179人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くれよん(プロフ) - もずくさん» 大変遅くなりました。コメントありがとうございます。更新再開しましたので、またご覧頂けると嬉しいです！ (2023年1月22日 22時) (
レス) id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
もずく - 続き気になります！更新楽しみにしてます (2021年3月13日 10時) (レス) id: d307ed8e57 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ぺるさん» ありがとうございます！がんばります！ (2021年1月20日 0時) (レス) id: 7a19f15719 (このIDを非表示/違反報告)
ぺる - とても面白いです更新たのしみにしてます！！(><) (2021年1月17日 23時) (レス) id: b9b2df3b6b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くれよん
| 作成日時：2020年11月29日 22時
