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"京本くん…やっぱり君は最高だよ"
"もっとほらこっちにおいで"
"その顔を見せて"
そんな声で呼ばないでくれ。
そんな汚い手で触れないでくれ。
北斗以外…触れないで…
｢………ぃが………たいが……大我！｣
｢えっ｣
目を開けばほんと数センチで触れれる距離に北斗の顔があった。
眉と一緒に目が垂れ下がって、目が少し揺らいでいる。
不安…いやきっと心配している表情だと嫌でもわかった。
｢大丈夫かよ…｣
｢えっあ…うん。ごめんぼーとして｣
いつもならどちらが抱く抱かないだの論争になるところなのに、今日は北斗が何も言わず俺に覆いかぶさりながら額にキスをしたところで、俺はほとんど身を委ねていた。
正確には俺がそうさせたのかもしれない。
｢はぁ…ぼーとしてる暇あんのかって｣
｢えっ…はっ…んっ｣
まるで噛みつくように唇を重ねられて、北斗の手が俺の手を絡みとるように重ねたと思えば、ベットに押さえつけられた。
もう既にお互いの服は乱れきっていて、沈めた体が安易にベットを軋ませたことで部屋に響く音はまるでベットの嘆きにも近い。
｢力…入れすぎ…｣
｢えっ…あっごめん……でももう…｣
今目の前にいるのは北斗で
体を重ねているのも紛れもなく北斗なのに
チラついてしまう。
どうしても…
数時間前の出来事がフラッシュバックしてしまう。
北斗以外に受け入れるつもりがなかった場所にめいいっぱい押し込まれ、触れさせたくなかった場所にも嫌になるほど触れられた。
｢北斗…もっと…｣
｢…はっ…ほんと…らしくない。
明日後悔してもしんねーからな｣
｢んっ…はぁあ…｣
"あなたで上書きして欲しい"
そんなどこかの少女漫画やドラマに出てくるような臭い言葉が
今はやけに胸に響く。
このホテルでされたことを
このホテルで北斗にして欲しい。
上書きすれば
数時間前の事実が変えられなくても
北斗との思い出に変えれるだろうか。
少しは罪悪感と不快感が拭えるだろうか。
｢北斗…北斗っ｣
何度も名前を呼んで
北斗の体温と北斗の匂いに包まれれば
今はただただ安心できるから…
だから
きっと北斗は今心配しているに違いないし
きっと聞きたいことが山のようにあるんだと思う。
でも今は聞かないで欲しい。
今はただ北斗に抱きしめて欲しい。
｢北斗…
好きだよ｣
｢…俺も
好き｣
ただ
好きだと言って欲しい。
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くれよん(プロフ) - もずくさん» 大変遅くなりました。コメントありがとうございます。更新再開しましたので、またご覧頂けると嬉しいです！ (2023年1月22日 22時) (
レス) id: afe818a83d (このIDを非表示/違反報告)
もずく - 続き気になります！更新楽しみにしてます (2021年3月13日 10時) (レス) id: d307ed8e57 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - ぺるさん» ありがとうございます！がんばります！ (2021年1月20日 0時) (レス) id: 7a19f15719 (このIDを非表示/違反報告)
ぺる - とても面白いです更新たのしみにしてます！！(><) (2021年1月17日 23時) (レス) id: b9b2df3b6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年11月29日 22時
