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｢じゃあ｣
そんな呆気ない一言だけを残して俺は歩き出し、京本の横を通り過ぎた。
京本はそれ以上何も言わなかったし、瞬きすらもしてなかったようにも見えた。
でも
俺は京本の横を通り過ぎた後
すぐに後ろを振り返ってしまった。
期待なのか
それとも不安だったのか
その行動をとった意味が
そのどっちかはわからなかったけど
振り返って見た京本の姿を見て
俺は再び足を止めて
出口に向かっていた足は反対を向いていた。
｢京本｣
俺がそう名前を呼ぶと京本はすぐに振り返った。
俺は駆け寄り、そのまま彼の襟元に手を伸ばした。
｢タグ…結局取ってなかっただろ？値札のとこだけ取ったから、プラスチックのやつだけ帰って切るの忘れなよ｣
｢あっありがとう｣
俺はそれだけを言い残して、今度は駆け足ですぐに本屋を出た。
振り返った時
すぐに襟元から値札がぶら下がっているのが目に入った。
だからあの時
もしあの値札がなかったら
俺は振り返って
どうしようと思っていたのか。
それを考えてしまう前に
俺は本屋を出て
暫く走った後
ポケットに手を突っ込んで取り出した
スマホの画面に何件も残る
電話通知をタップし
1回耳元でコール音がしたと思えば
すぐに慎太郎の声が聞こえて
その声を聞きながら
駅を目指した。
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くれよん(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» コメントありがとうございます！毎日更新目標に頑張っていこうと思います！本当にありがとうございます(^^) (2020年5月24日 17時) (
レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子ちゃん - 面白いです！これから関係複雑になっていきそうですね…作者さんのペースでいいので更新頑張ってください！応援しています！ (2020年5月24日 8時) (レス) id: 7a4cdc3ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年5月24日 0時
