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それから俺の仕事が一段落ついて、2人でゆっくりしようかなんて考えていたら、俺とは反比例を描くように、今度は慎太郎が忙しくなっていった。
慎太郎の住んでいるところは俺の家よりは会社から遠いことで、慎太郎は自分の家より俺の家にほとんど寝に来るような日もあった。
でも本人いわく
｢こんな仕事詰めの毎日で、寝る時ぐらい北斗の隣で寝ないと死ぬ｣
だそうだ。
あの狭いベットで、寝返りすら怪しいスペースで寝ることの方がよっぽど疲れが溜まりそうと思うのは俺だけじゃないと思う。
そんなことを言いながらも、その慎太郎の言葉に少し鼻を高くしてるのは紛れもなく俺自身だ。
慎太郎の仕事中にわざわざ俺のデスクまで来て、律儀に今日も泊めてくださいとお願いに来るのも、最近のルーティンと化していた。
だから今度は俺が料理を作って、時には仕事も手伝ってあげないとなんて思いながら、今日もスーパーに寄って買い物カゴを握っていた。
肉にしようか
それとも栄養を考えて野菜をメインにしようか
そんな格闘をしながら買い物をして店を出た頃には、外は真っ暗になっていた。
買い物袋を揺らしながら片手でスマホを開くと、慎太郎からまだまだかかりそうというメッセージとともに、メールが1件届いていた。
"新作のお知らせ"
そのメールに思わず歩く足はゆっくりになる。
いつも不定期に配信される、あの書店からのお知らせメールだった。
あの日のことを無かったことにしようと決めて
書店を通る道はあえて避けた通勤ルートを通っていたことや
慎太郎との毎日の幸せに紛れていたけど
こうやって思い出すきっかけなんて
簡単に
そして不意に訪れてしまう。
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くれよん(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» コメントありがとうございます！毎日更新目標に頑張っていこうと思います！本当にありがとうございます(^^) (2020年5月24日 17時) (
レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子ちゃん - 面白いです！これから関係複雑になっていきそうですね…作者さんのペースでいいので更新頑張ってください！応援しています！ (2020年5月24日 8時) (レス) id: 7a4cdc3ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年5月24日 0時
