23 ページ23
Hokuto side
｢そんなことないけど…なんで？｣
自分でもわかるくらい声は動揺していた。
今になって先生が心理学の先生だということを思い出して、すべての反応が見られている気がして少し緊張する。
｢今はそんなでもないけど、ちょっと前まで俺がちょっと動くだけでも体がいつも強ばってたから｣
元々人見知りのせいもあって
なかなか素で話したり接することができる人が少ないのはあるけど、樹のもとから離れて暫くは、人とまともに話すらできなくなってた。
その理由は自分でもわかってた。
｢樹が嫌がってたんだ。
自分が連れ込んでおいて
その女の人とばったり会っちゃった時に
その人が俺に話しかけようとしたら
めちゃくちゃ怒ったりとか
ほとんど家にいたけど
樹と一緒になら外出はできたから
少し買い物とか行ってたんだけど
店員とかと話すことさえもダメだった。
樹は俺が他の人と関わるのを嫌がって
人との関わらないことばかり気にしてたら
人の行動1つ1つに反応するようになっちゃって
気がついた時にはこんな感じになっちゃってた。
だから人が怖い訳じゃない｣
目の前の先生の表情は困ったような顔から
だんだん悲しそうな顔になっていった。
そんな顔をしないでも
俺は全然大丈夫なのに
先生はずっと悲しそうにしている。
ジェシーは言った。
感情がコントロールされてる
環境がそうさせた
普通じゃない
でも
俺はもう手遅れなほど
田中樹に心底落ちていたこともわかってたし
ジェシーが俺を何度も変えようとして
あの人の存在を忘れさせようとしてくれるけど
あの日々の記憶が薄れていく中で
しっかりと残っているのは
俺に向ける樹の笑顔だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 562人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーちゃん(プロフ) - くれよんさん» 読んでくださったんですか！ありがとうございます( ; ; )そんなお褒めの言葉恐れ多いです！お互い頑張りましょうね。ありがとうございます♪ (2020年5月16日 0時) (
レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - あーちゃんさん» コメントありがとうございます!活動を始めたばかりで、不安なことも多かったので、コメント頂けて嬉しいです(;_;)勝手ながら作品も拝見させて頂きました。私にはない表現力に圧倒されて、私も頑張ろうと思えました!大変なこともあると思いますが、私も応援しています! (2020年5月16日 0時) (レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - はじめまして。私も創作活動をしており、先日フォロワーさんに教えていただき、一気に読了しました！末ズの優しさが際立っていて素敵です！黒と青の関係、続きが気になります…更新頑張ってください！応援してます(^^) (2020年5月15日 22時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くれよん
| 作成日時：2020年5月8日 1時
