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｢京本？｣
名前を呼ばれて、反射的に北斗と目が合った。
でもすぐに俺の視界は歪んで、やっと見た北斗の顔は、ぼやけて何も見えなくなった。
拭っても拭っても溢れてくる涙を、俺は必死に拭くことしか出来なかった。
｢泣くなよ…ごめんって｣
｢いや…違うんだ。俺、本当に嬉しくて｣
｢なんだよそれ｣
そう言うと、北斗は照れたように少しだけ笑った。
シャイな彼らしい笑顔だ。
そんな笑顔を見て、俺も自然と笑っていた。
これでいい。
もうこれ以上は求めない。
こうやって普通に話して、その笑顔さえ向けてくれるなら、もうこれ以上の関係なんていらない。
好きでいるのは俺だけでいい。
北斗の傍でこうしていれることが、何よりも幸せなんだって、今は本当に心からそう思った。
そう思った時だ。
｢あの時言えなかったから、今ちゃんと返事を言わせて欲しい｣
和やかな雰囲気のまま、ごく普通に彼は話を続けた。けどどこかトーンが変わったのがわかった。
どこか緊張感を帯びたその声は、俺をも緊張させた。
｢俺、京本の気持ちには答えれない｣
真っ直ぐ俺の目を見て。
あの頃、まだ北斗が俺の気持ちを知る前。
あの時俺に向けていた、儚げで真っ直ぐなあの目で。
どこまでも真面目な彼は
はっきりとそう答えた。
今更答えなんて言われなくたってわかるのに…
ちゃんと答えをくれた。
きっと俺が区切りを付けれるように。
そういう所が好きなんだよな…
｢うん。ありがとう｣
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くれよん(プロフ) - きょも担さん» コメントありがとうございます！がんばります！ (2020年6月3日 16時) (
レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
きょも担 - おもしろかったです！これからもがんばってください！ (2020年6月2日 18時) (レス) id: 7bd19fe3fc (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年4月24日 19時) (レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子ちゃん - 面白いです！これからも更新頑張ってください（≧∇≦） (2020年4月24日 15時) (レス) id: 7a4cdc3ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年4月22日 3時
