twenty seven ページ27
ホテルの場所さえしっかり見ていないまま電話をしたせいで、思った以上にタクシーを走らせることになった。
ホテルの前に着くなり、北斗を支えながら、貰った部屋キーを片手に、部屋に向かった。
5階の角部屋
505号室
とにかくまずは、部屋に入ってすぐ、ベットに北斗を寝かせるつもりだった。
｢ほら、もう少しだから頑張って歩いて｣
そんなことを言いながら、やけに遠く感じる部屋を目指した。
俺とは比べものにならないくらい、しっかりとした肩で、服越しでもわかる、程よく鍛えられた腕。
自分で言うのも悲しいが、どう考えても俺ではなく、北斗が
支えるべき人だと思う。
やっと辿り着いた部屋の鍵をあけ、すぐにベットに向かった。
でもさすがに酔いが覚めきたとはいえ、北斗を支えながら歩くのは、体力的にも限界がきていた。
北斗を支えていた腕をなんとか抜きながら、ベットに横にしようとしたが、気がつけば2人でベットに倒れ込んでいた。
いつの間にか見ていた部屋の天井。
ツインベットのタイプであるこの部屋には、当然だが隣にもう1つベットがある。
でも今は狭いシングルベッドに2人。
俺の足は片足ベットからほとんど落ちていた。
平日の夜更け。
時間は明確には分からないが、恐らく日付を越える頃だろう。
繁華街からは少し外れた、人通りも少ない場所にホテルはある。
そのせいか、都内とは思えない程、部屋は静かだった。
すぐ隣にいる北斗の息をする音が聞こえる。
それに合わせて何故か自分も息をしていた。
俺はそのまま目を閉じた。
すると今度は自分の心臓の音がやけに大きく聞こえるようになった。
徐々に早くなる鼓動。
それを感じながら、もう一度目を開き、再度天井を見た。
首を少し横に向ければ
隣にいる北斗と顔を合わせることになる。
そう考えてしまうと
自分の鼓動がさらに早くなることがわかっていたから
考える前に
ゆっくりと首を横に向けていた。
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くれよん(プロフ) - きょも担さん» コメントありがとうございます！がんばります！ (2020年6月3日 16時) (
レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
きょも担 - おもしろかったです！これからもがんばってください！ (2020年6月2日 18時) (レス) id: 7bd19fe3fc (このIDを非表示/違反報告)
くれよん(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» コメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年4月24日 19時) (レス) id: 664958a767 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子ちゃん - 面白いです！これからも更新頑張ってください（≧∇≦） (2020年4月24日 15時) (レス) id: 7a4cdc3ef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれよん
| 作成日時：2020年4月22日 3時
